麻績の市あさつゆ 本年度で営業終了へ 長野県東筑摩郡麻績村
長野県東筑摩郡麻績村の農産物直売所「麻績の市あさつゆ」が本年度で営業を終えることになった。約20年間運営してきた管理組合が、スタッフや農産物を供給する組合員の高齢化に伴い解散を決めたためだ。村は、将来的にあさつゆに代わる直売所の再開を目指し、直売所・店舗運営に特化した地域おこし協力隊の募集を公式ホームページで始めた。 管理組合が7月に組合員約80人を対象にアンケート(回答者約60人)を実施したところ、組合の存続について29人が「解散してもやむを得ない」と答え、「継続して運営してほしい」の16人、無回答の14人を上回った。運営協力についても大多数が否定的な回答を示したため、今後の運営継続は難しいと判断し、8月の臨時総会で解散を決めた。 組合は平成16(2004)年に発足した。現在は20年に完成した、あさつゆが入る村農産物直売施設の指定管理者を務めている。近年は組合員の高齢化で農産物の入荷が減り、村に今後の運営について相談していた経緯がある。村は今年3月、指定管理者の契約更新の際、原則5年間の指定期間を短縮し1年間で再契約する対応をしていた。 来年1~2月に店舗を閉め、3月中に解散する見通し。中山一雄組合長(79)は「地産地消による村おこしを目指し20年間頑張ってきたが高齢化で従来の仕組みが維持できなくなった。苦渋の選択だ」とし、「後継団体には、村内外から多くの人が訪れ、農家にとっては主な出荷先となる直売所を目指してほしい」と願った。 村が募集する協力隊員はおおむね20~40歳で、直売所の再オープンに向け店舗運営管理や商品・売上管理、SNS・メディアを活用した情報発信PR、地域でのイベント企画・運営を担う。12月18日まで募る。 問い合わせは村振興課(電話0263・67・4851)へ。
市民タイムス