飛び交うのは十数億円レベル 自民党総裁選は日本でもっともダーティーな選挙の1つ
決選投票での動向
総裁選の場合、大きな意味を持つのは国会議員票。「選良」たちなのだから、政策や人物をフェアに見て判断する――なんてことが期待できないのは前述の「ニッカ、サントリー、オールドパー」からもお分かりの通りである。 「総裁選については取り締まる法律がないこともあって、ダーティーさで言えばある意味で保徳戦争を超えるかもしれないですね。関係者らが明かす、ポストの“ざっとした約束”と実弾(カネ)のやり取りについてのエピソードには生々しいものがあります。秘書たちは過去のそういった話を武勇伝チックに語ることがあり、どこまで本当なのか裏が取れないものではありますが、そういった世界が好きな人たちなんだぁといつも感じますね」(同) 今回は11人が立候補の可能性を口にするという超乱立状態だ。 「当然、支持がかぶる候補者もいます。今回は立候補を取りやめて支持に回るからそれに対する“誠意”を見せてほしいという提案がなされるかもしれませんし、また、1回目の投票で破れた候補が決選投票に残ったどの候補をどう支援するかもまた大きなポイントです。派閥が存在していた頃に比べれば組織立った動きができないかもしれませんが、カネとポストは権力の源泉ですから、これまで同様に相手を惹きつけるための道具として使われることは間違いないでしょう」(同) デイリー新潮編集部
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