和氣慎吾

プロボクシングの元東洋太平洋、日本スーパーバンタム級王者の和氣慎吾（37）＝FLARE山上＝が6日、自身のユーチューブチャンネルに動画をアップし、現役引退を表明した。8月に東洋太平洋同級王者の中嶋一輝（31）＝大橋＝に挑戦し、2回KO負けしたのが最後の試合となった。12月のDANGANジム興行で引退式を計画している。 和氣は「前回の試合が終わったときにあのリングの上で決意はしていたんですけれども、和氣慎吾はこれでボクシングを引退します」と頭を下げ、約18年間のプロボクサー人生にピリオドを打ち、グローブをつるすことを発表した。 岡山市出身の和氣は岡山商大付高卒業後の2006年に上京し、古口ジムに入門。同年10月にプロデビューし、13年3月に東洋太平洋同級王者だった小國以載（当時VADY）に10回終了TKO勝ちして王座を奪取した。5度防衛し、16年7月にIBF世界同級王座決定戦で初の世界戦に臨んだが、ジョナサン・グスマン（ドミニカ共和国）に11回TKO負けした。 FLARE山上ジムに移籍し、17年7月に再起すると、18年7月に日本同級王者だった久我勇作（ワタナベ）に10回TKO勝ち。21年11月にはWBOアジア・パシフィック同級王座決定戦で井上拓真（大橋）に判定負けした。中嶋一輝に敗れた試合直後には現役引退を示唆していた。 「やり尽くしたと悔いがない。もちろん負けた後悔はあるし、世界チャンピオンになるという思いでずっと続けてきたんで、それがかなわないというのは本当に悔しい。後悔があるけど、でもやりきれたことに関しては悔いがなく、晴れ晴れ胸を張ってあのリングから下りれた。本当に良いこのタイミングで、あのリングから下りれたっていうことがすごい幸せ」 元不良少年で、トレードマークとなったリーゼントの髪形を貫いた〝リーゼントボクサー〟。サウスポースタイルから繰り出す強打の左ストレートを最大の武器として活躍した。「この18年間、プロボクサー和氣慎吾に関わってくださったすべての皆さまに、本当に僕は感謝してます。42戦、18年間支えてくださり、ありがとうございました」と感謝の言葉を述べた。 今後については「今ちょっともう動いてはいます」と第二の人生に向けて走り出していることを明かしたが、具体的には正式に決まり次第報告するとした。プロ戦績は42戦31勝（22KO）9敗2分け。