「非常にショック」「冷静に」中国で日本人学校の男児襲われ死亡 鹿児島県関係者の受け止めは
南日本放送
中国で18日、日本人学校に通う男子児童が刺され、亡くなりました。事件を受け、現地の鹿児島県関係者の間でも警戒が強まっています。 【画像を見る】「非常にショック」「冷静に」中国で日本人学校の男児襲われ死亡 鹿児島県関係者の受け止めは (上川陽子外務大臣)「深い悲しみを禁じ得ない、心からお悔やみ申し上げる」「中国側に対し事実関係の説明を求めるとともに、日本人の安全確保について万全を期すよう強く求めた」 中国南部の広東省深セン市で18日、日本人学校の男子児童が保護者と登校中に、男に刃物で刺されその後亡くなりました。 外務省によりますと、中国在住の日本人は10万1000人でこのうち、深セン市には3600人が暮らしています。鹿児島県の上海事務所と香港事務所にはあわせて4人の県職員が駐在していますが、事件を受けて県は19日朝、職員に身の安全を確保するよう指示しました。 (鹿児島県上海事務所 船井英史所長)「非常にショックを受けている。単身赴任中だが、こういった事件が続くと今、中国に(家族を)呼ぶというのはためらってしまう。心配している」 鹿児島では新型コロナの影響で運休していた上海との定期便が今年7月、4年5か月ぶりに再開されたばかりですが、事件の影響も心配だと言います。 (鹿児島県上海事務所 船井英史所長)「国際交流でも、日本人の中国に対する感情が悪化しないか懸念を感じている。今回の事件を受け、日本から中国へ渡航する人は減るのも仕方ないと思う」 また、中国・上海に事務所があり、鹿児島から1人を派遣している鹿児島銀行は現地の行員に対して19日、安全に気を付けて行動するようあらためて伝えたということです。 一方、中国に20年近く暮らす県関係者は、今回の事件を冷静に受け止めています。 (中国在住・鹿児島県関係者)「私は長く住んでいるので、(日本人が巻き込まれる事件は)数回経験している。(対日感情)は定期的に悪くなる。肌感覚だが5、6年に1回。起きたことは残念で悔しい」 事件が起きた深セン市で暮らした経験も。 (中国在住・鹿児島県関係者)「アジアのシリコンバレーとも言われていて非常にハイテク。すごく温和で外国人、日本人にも親切にしてくれた」
海外赴任のリスクと向き合いながら、冷静さを失わず、日常生活を送りたいと話しました。 (中国在住・鹿児島県関係者)「私たちにとってはこれが平時。常に海外で暮らす外国人、日本人だということは自覚しながらリスクをはらんでいるということは常に感じて生活している」 事件を受けて日本総領事館は捜査状況などの情報共有を深セン市政府に求めています。
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