一からつくる「さばえまつり」 10月19、20日...70企画を準備
福井県鯖江市内外の有志が一からつくるイベント「さばえまつり」が10月19、20日、市西山公園で開かれる。月1度の寄り合いでアイデアを持ち寄り、鯖江に眠る独特のかけ声をよみがえらせた盆踊り「イッココ音頭」など約70の企画を準備。世代や立場を超えて多様な人材が関わり、ことづくりの"化学反応"が起きている。 今年2月に宣言した市のブランド戦略「つくる、さばえ」に基づく取り組み。新たな挑戦や活動が生まれる場をつくろうと、地元の人や移住者ら6人が実行委員会を発足した。 市が特別協力し、市内外の若者からお年寄りまで約200人が関わる。3月から市内での寄り合いでアイデアを持ち寄ったり、県外のまちづくりのリーダーらを招いて学んだりする中でつくり手が交流を深め、企画が次々と生まれた。 目玉の一つは、鯖江の歴史にちなんだ新音頭の盆踊りだ。かつて同市長泉寺町に伝わったという戦意高揚のかけ声「イッココマッココスココンノコーン」に着目。民俗音楽ユニット「馬喰町(ばくろちょう)バンド」のリーダーでサックス奏者の武さんに制作を依頼した。 武さんらは市内での音楽ワークショップで、子どもらと交流しながらイメージを膨らませ、「イッココ音頭」をつくり上げた。実行委のメンバーは振り付けを考えた。市西山公園の芝生広場にやぐらを立て、19、20日夕に馬喰町バンドの生演奏に合わせて参加者が輪踊りする。 屋台コーナーは30以上の店が並ぶ。焼き鳥やカレー、焼き菓子などの食を楽しめるほか、物販もある。ワークショップは廃材で楽器や飾りを作ったり、廃家電を活用した楽器に触れたりできる。ダンスやオカリナ演奏などのステージイベントも準備。20日午後は、廃楽器を演奏する「副産物楽団ゾンビーズ」が会場とまちなかを練り歩く。 両日とも午前11時~午後5時半。入場無料。実行委員長は「さばえまつりは、いろんな能力を持つ人たちが結集し、力を発揮できる居場所。一からつくり上げた企画を思い思いに楽しんでほしい」と呼びかける。