【ライブレポート】サバシスター、DISH//、マカロニえんぴつ、Saucy Dog、Vaundyが豪華競演!『バズリズム LIVE』DAY4レポ
■『バズリズム LIVE』DAY4の様子は、9月6日に『バズリズム02』で放送! 『バズリズム LIVE -10th Anniversary-』の最終日(DAY4)公演が、7月22日に東京・代々木第一体育館で行われ、5時間近くにわたり1万2,500人の観客を沸かせた。 【画像】会場は熱気で包まれた ■ヒルナンデス!バンド(オープニングアクト) 4日間で唯一、オープニングアクトが出演するこの日、登場したのはヒルナンデス!バンド。南原清隆をリーダーに日本テレビ系の番組『ヒルナンデス!』出演者で構成されるスーパーバンド。2023年9月の「オーガスタ・キャンプ」以来となる3度目のライブという、活動実績はちゃんとあるバンドで、南原の事務所の後輩、バカリズムからのオファーで出演が実現した。 17時ちょうど、バンドメンバーが賑やかにステージに登場するや、客席はやんやの大喝采で大喜び。1曲目に演奏したのはMrs. GREEN APPLEの「青と夏」。キーボードの浦野モモ(日本テレビアナウンサー)のメンバー紹介に続き、南原清隆が客席に向かって「元気ですか!」と声をかける。夏にふさわしいカバー曲やりますと話し「やるんか? やるんか?」と客席に詰め寄り「やってみよう!」と南原のギターが一閃。始まったのはWANIMAが童謡「ピクニック」をロック調にカバーした「やってみよう」。かつて携帯電話のCMソングとして使われていたこともあり、曲を聴いたらお客さん全員が反応。共に大きな声で歌う。 早いもので、もう最後の曲に。ボーカルの木村 昴が「まだまだ声出せますか?」と声をかけ南原が「ラスト、みんなで一緒に楽しくやりましょう!」とブラックビスケッツの大ヒット曲「Timing」を演奏。中盤には南原がサックスも披露。スクリーンには歌詞も映し出され、リリース当時の振り付けも再現され、みんなが歌って踊れる最高の1曲となった。最後は南原から「今日のオーディエンス最高! 最高の夏の思い出にするぞ!」と感謝が伝えられ、3曲15分のステージをやりきった。 <ヒルナンデス!バンド> 南原清隆(Gu,Sax,Vo) 木村 昴&王林(Vo) 大沢あかね(Dr) 松陰寺太勇(ぺこぱ)(Gu) 井桁弘恵(Ba) 浦野モモ(日本テレビアナウンサー)(Key) <セットリスト> 01.青と夏 02.やってみよう 03.Timing ■サバシスター ヒルナンデス!バンドの演奏が終わると、MCのバカリズムと市來玲奈(日本テレビアナウンサー)が登場。恒例のコール&レスポンスも4日目となると「コール&レスポン?」と投げると、客席からは「ス!!!!」のひと言のみに進化。 さて、最終日の1組目は『バズリズム02』の2024年の「コレがバズるぞ」で第1位となった3ピースガールズバンドのサバシスター。SEが流れるなか、手を振りながら走って登場した3人は、ドライブ感溢れるギターリフにのせ、勢い良くオープニングナンバー「覚悟を決めろ!」になだれ込む。ここからは怒濤の4連打で一気呵成に畳みかける。サバシスターのサウンドはパンクをベースにしながらも、メロディはポップで、コーラス、ハーモニーも美しい。 今回のライブでは冒頭に、これまでの番組のダイジェスト映像が流される。なちは「全部見覚えがあるぐらい、憧れの番組です。ホントに出られるなんて!」と『バズリズム LIVE』に感謝を伝え、配信されたばかりの新曲「ハイエースナンバー」を演奏する。この曲は彼女らがツアーで移動する機材車(車種はハイエース)の中で作った曲。サバシスターの魅力はステージでの天真爛漫さ。大会場、大観衆を前に物怖じせず、この舞台に立ってることが楽しくてしょうがない! というのが伝わってくる。例えるなら、夏休みの林間学校で体験するワクワク感。観ているこちらも楽しくなってしまう。 そしていよいよラスト。ここまで、なんと8曲も演奏している。恐ろしいスピードだ。なちはギターを下ろし、ハンドマイクで客席に向かって「あと1曲だけ歌っていきます!」と最後の曲「サバシスター’s THEME」に。タイトルどおり、サバシスターのテーマ曲で、サビの“サバサバ~”部分を、ほとんどの人は初めて聴いたはずなのに、一緒にシンガロングしている。ついに1万2,500人のオーディエンス全員を巻き込んでしまったのだ。おそるべしサバシスター。全9曲35分をフルスロットルで疾走し、大きな拍手と歓声のなか、客席に手を振りながらステージを降りた。 <セットリスト> 01.覚悟を決めろ! 02.リバーサイドナイト 03.スケボー泥棒! 04.ナイスなガール 05.ハイエースナンバー 06.ジャージ 07.ミュージックプリズナー 08.タイムセール逃してくれ 09.サバシスター’s THEME ■DISH// バカリズムは出演アーティストの合間に登場し、時々独自で仕入れた情報を話すことがある。サバシスターの演奏の素晴らしさを称えつつ、「名前から、サバのお弁当を差し入れにいただくことが多いそう。本人たちはサバのお弁当は、格別好きでも嫌いでもないそうなので、関係者の方は気を付けてください」と話し、場内の笑いを誘った。 さて3組目は『バズリズム LIVE』初登場のDISH//。1曲目は7月11日に行ったライブでラストに演奏した彼らの代表曲でもある「沈丁花」を持ってきた。このあとに登場するマカロニえんぴつのはっとりと北村匠海の共作曲だ。エンディングの“La La La…”では、客席から大合唱が起き、早くも1曲目からオーディエンスを掴む。その後も、北村は「お手を拝借!」とみんなのハンドクラップを誘い、会場の温度を少しずつ上げていく。 充分な熱気を帯びた会場を見回し「かなり温まってるんじゃないでしょうか?」と感無量。続いての新曲で「みなさんの心をぐっと温めます!」と配信リリースされたばかりの「プランA」に。祭り囃子のような和テイストとロックを融合させた重量級サウンドで、まさに会場はお祭り騒ぎ。北村の宣言どおり、充分に温まった会場へ「JUMPer」を叩き込む。サビの“JUMPer JUMPer JUMPer”ではオーディエンスがその場でジャンプ! 代々木第一体育館が揺れる。後半にはキーボードの橘 柊生と北村のラップパートも披露され客席を沸かせる。 続いて北村はギターを抱え「今幸せですか?」と「HAPPY」に。炸裂するバンドの演奏にのせ、エモーショナルに歌い込む。エンディングでは“ただ! 愛してると/ただ! 世界へ! あなたへ! 届け!”と広い会場の隅々まで届くようにシャウト。重量感あるナンバーを歌いきった。最後に北村は、『バズリズムLIVE』に参加したことを感謝し「みんなの一つひとつの想いが、今日はすごく僕らにも伝わってきました。僕らも全力で返さなきゃと思って、必死こいてライブさせていただきました。みんなの毎日をこの曲が明るく照らしてくれればいいかなと思って持ってきた曲です」とラストナンバー「朝、月面も笑っている」に。最初は静かに始まり、演奏が進むに連れ熱量を帯びてくるドラマチックなナンバーだ。歌詞の“大丈夫だから/みんな居るから”には、みんなが勇気づけられ、拳を上げてDISH//の演奏に応え、劇的な35分のステージが終わった。 <セットリスト> 01.沈丁花 02.Dreamer Drivers 03.No.1 04.プランA 05.JUMPer 06.HAPPY 07.朝、月面も笑っている ■マカロニえんぴつ お馴染みの登場SE、ビートルズの「ヘイ・ブルドッグ」が場内に鳴り響き、人気者マカロニえんぴつがステージにあがる。場内のマカロッカー(マカロニえんぴつファンの呼称)は早くも大興奮。そんな彼らをさらにヒートアップさせたのはオープニングの2曲。マカロニえんぴつのキラーチューン「洗濯機と君とラヂオ」と「レモンパイ」を続けて演奏したのだ。 この夜はマカロッカーも多いが、他のアーティストのファンも多数つめかけている。そんな人に向け、はっとりは「初めての方も大勢いらっしゃると思います。愚直に、顔じゃなく曲でがんばってきたマカロニえんぴつです」と話すと、「カッコ良いよ!」と場内から声がかかる。「今日は言葉じゃなくて、愚直に作ってきた曲でぶつけようと思います。聴いて何か感じて帰ってくれればうれしいです。今日が最後の夜になってもイイ。そんなつもりで歌います」“最後の夜になりそうな気がして”の歌い出しで始まる「リンジュー・ラヴ」へ。冒頭2曲、鉄板ナンバーを演奏したこともあってか、ここからの4曲は比較的新しい楽曲で構成。そして再び、キラーチューンに。スピード感あふれる鉄板曲、「ハートロッカー」に突入。前方に設置された特効機から炎が吹き出し、ステージはまさに“熱い”空間となる。吹き出す炎の回数が半端なく、場内は興奮のるつぼに。エンディングの “もっと遠くで、あんたに届くか”ではみんながシンガロングの大合唱。この日のセットリスト屈指の盛り上がりをみせた。はっとりは(凄まじい回数の炎に)「絶対やり過ぎてる!」とひと言。 最後にはっとりは、自分たちのファン、今日初めて会った人たちに向け「バズリズムありがとう! そして、あなたへ。マカロニえんぴつを見つけてくれてありがとう。またどこかでお会いしましょう!」と深々とお礼をして、ラストナンバー「なんでもないよ、」を静かに歌い始める。徐々にアグレッシブになっていくナンバーは、エンディングでオーディエンスも爆発。サビの歌詞を大きな声で共に歌い、最後は“LaLaLa…”の大合唱で締めた。 <セットリスト> 01.洗濯機と君とラヂオ 02.レモンパイ 03.リンジュー・ラヴ 04.月へ行こう 05.悲しみはバスに乗って 06.忘レナ唄 07.ハートロッカー 08.なんでもないよ、 ■Saucy Dog 2021年に『バズリズム LIVE』に初出場したSaucy Dogの3人。2回目となる今回はトリ前に登場。石原慎也の弾くギターのイントロが奏でられると、拍手と歓声があがる。最初は静かに囁くように歌い、後半になるとギアを一段上げる。Saucy Dogを知らしめるきっかけとなった「シンデレラボーイ」を1曲目に選んだ。続く「雀ノ欠伸」もSaucy Dogのライブ定番曲。後半の“月は欠けて時間は~”から、石原は客席に向けハンドクラップを誘う。まずは最初の2曲で会場のオーディエンスを掴む。 Saucy Dogが登場したのは20時15分頃だが、リハーサルもあるのでもっと早い時間から会場には入っている。そんなこともあってかドラムのせとゆいかは「やっとライブが出来る!! 今、うれしさに心が踊ってます」と挨拶。複数のアーティストが参加するイベントだけに、Saucy Dogファン以外も会場にはいる。石原は「俺らと初めて会った人もたくさんいると思うけど、みんなに聴いてもらおうと、今日はバラード多めでやっていきます!」と宣言。「結」では私小説のような文学的な歌詞を紡いでいき、「リスポーン」では透き通るような石原の高音とせとゆいかが、神々しいまでの美しいハーモニーを聴かせる。Saucy Dogはギター、ベースにドラムというミニマムな編成ながら、そこから弾き出される音は驚くほど多彩で、3つの楽器から出てるとはとても思えない。ここに石原の繊細な声とせとの美しいコーラスが加わりSaucy Dogのサウンドが完成する。 ラストは力強いナンバー「優しさに溢れた世界で」。この曲のみスクリーンには歌詞が映し出され、自分たちのメッセージを視覚と聴覚から訴え、エンディングでは全員が共に歌って感動的なフィナーレで35分のステージを終えた。 <セットリスト> 01.シンデレラボーイ 02.雀ノ欠伸 03.結 04.リスポーン 05.現在を生きるのだ。 06.いつか 07.優しさに溢れた世界で ■Vaundy バカリズムから「すべてここで出し切って下さい!」と紹介されたのは、『バズリズム LIVE -10th Anniversary-』の大トリ、Vaundy。2021年の「コレがバズるぞ」の第1位となり同年、『バズリズム LIVE』に初出場。今回、2度目の参加となる。 PHOTO BY 日吉”JP”純平 開演前のSEが流れるなか、場内はVaundyコールとハンドクラップが起きている。SEが止むとバンドが弾き出す凄まじいまでの轟音が鳴り響き、ステージ中央に立つVaundyが歌い始めた。オープニングナンバーは「不可幸力」だ。「踊り子」では重いダンサブルなビートに乗せて淡々と歌を紡いでいく。「恋風邪にのせて」では身体を揺らせながら、ステージ左右の先端まで歩み、客席に近づいて声援に応じる。 PHOTO BY 日吉”JP”純平 3曲を立て続けに演奏したあと、「おまえら元気か? 平日(21日/月曜)なのよ今日。みんな学校帰りとか仕事帰りに来てんの?」と問うと会場から「休んだ!」と返ってくる。これを受け「大いに休んだ方がイイ! その体力全部使えよ今日!」と放ち「タイムパラドックス」へ。国民的人気アニメ映画の主題歌ということもあって、イントロのピアノが流れただけで沸く。ロウポジションからハイトーンまで縦横無尽のボーカルを聴かせオーディエンスを圧倒。真っ暗なステージにピンスポットのなか、浮かび上がったVaundyは「しわあわせ」で広い会場の隅々まで美しい声を響かせる。エンディングの賛美歌のようなコーラスが神々しい。 PHOTO BY 日吉”JP”純平 PHOTO BY 日吉”JP”純平 5曲を終わって「やっとアブラが乗ってきたぜ」と満足げに話し、「ノってない奴チェックするぞ!」と客席を見回して「本気出してみろ!!!」と、7月5日にリリースしたばかりの最初曲「ホムンクルス」に。「なんだお前ら、この曲知らなかったのか? しょうがねぇなぁ」と「CHAINSAW BLOOD」になだれ込む。地を響かすような重いドラム&ベースに歪みに歪んだギターが絡み合い、場内は過剰なまでにヒートアップ。「今日は楽しかったぞおまえら! 平日サボってきた奴ら、悔いはねえか?」とキラーチューン「怪獣の花唄」。イントロが流れるや場内は大爆発。会場の代々木第一体育館は原宿にある。「そんなんじゃ渋谷まで聞こえねぇぜ」とオーディエンスを煽る。ここでステージ左右のキャノン砲が炸裂。銀テープが発射される。場内は祝祭ムードに満たされ、フィナーレを華々しく飾った。 PHOTO BY 日吉”JP”純平 時代を牽引する20組のアーティストが4日間にわたって競演、トータルで5万人を動員した『バズリズム LIVE -10th Anniversary-』の全日程が終了。この日の模様は9月6日、『バズリズム02』で放送される。 <セットリスト> 01.不可幸力 02.踊り子 03.恋風邪にのせて 04.タイムパラドックス 05.しわあわせ 06.ホムンクルス 07.CHAINSAW BLOOD 08.怪獣の花唄 TEXT BY 石角隆行 PHOTO BY 山内洋枝 番組情報 日本テレビ『バズリズム02』 DAY4:09/06(金)24:59~ Hulu 疑似ライブ配信日時 DAY1:09/13(金)19:00~(約3時間) DAY2:09/14(土)19:00~(約3時間) DAY3:09/15(日)19:00~(約3時間) DAY4:09/16(月・祝)19:00~(約3時間) 各公演疑似ライブ終了後準備が出来次第~09/30(月)23:59
THE FIRST TIMES編集部