“日本株”を買いまくる外国人投資家の実像とは?
セミナー後に開かれた情報交換の場で、陳さんの横の席を確保していたのが、中国人の個人投資家、仲 学勤さんだ。 1991年、日本の大学に入学するため22歳で来日。大学卒業後は日本で就職し、現在は化粧品会社を経営している。本格的に日本株を買い始めたのは2022年からで、約1年半で19%以上の利益、1000万円以上の含み益が出ていた。 仲さんは、「(中国は)投資対象として不安な面が大きい。企業が良くても国の政策と方向が違ったりすると、一晩で駄目になったりするので怖い」と話す。
3月28日。再び仲さんを訪ねると、新しく上場した企業の株を売り抜けてもうけていた。 「2000株しか購入できなかったが、90万円ぐらい。毎日値動きが激しくて楽しい」(仲さん)。 ここ数年の日本株の急上昇の背景には、こうした外国人投資家の根強い“買い”があり、日本に移住したいと願う中国人が後を絶たない。
一方、日本人の資産運用にも、目に見える変化が起きていた。証券会社のイベントに詰めかけた約1000人の日本人投資家。彼らのお目当ては、今年始まった「新NISA」だ。 生涯1800万円、年間360万円まで税金がかからないため、投資を始める人が急増している。
一番人気の商品が、「オール・カントリー」略して「オルカン」。先進国から新興国まで、世界中の株式に分散投資できる投資信託だ。 今回特別に、「三菱UFJアセットマネジメント」(東京・港区)の運用の現場に、番組のカメラが入った。
「ゴールドマン・サックス」に密着!“金融の王者”が見通す日本株の暗雲
六本木ヒルズ(東京・港区)の上層階に陣取るのが、アメリカの金融大手「ゴールドマン・サックス」の日本法人だ。ニューヨークに本社がある「ゴールドマン・サックス」は、全世界で4万5000人以上が働いており、総額約360兆円を運用している。 3月19日。めったに取材を受けないその内部に、番組のカメラが入った。 動きがあったのは午後12時半過ぎ。この日、日銀はマイナス金利政策を解除し、金融政策の正常化に向けて動き出した。株価もすぐに反応し、日経平均は再び4万円台を回復。