危険な暑さで相次ぐ熱中症 重い後遺症が残ることも 高次脳機能障害や歩行障害などのおそれ
RKB毎日放送
連日危険な暑さが続き、熱中症の疑いで搬送される人も相次いでいます。その熱中症、症状によっては、後遺症が残るケースもあります。 【写真で見る】熱中症 後遺症が残るケースも どのような症状なのか、専門医に話しを聞きました。 ■連日の危険な暑さ 福岡県内では、9日も朝から気温が上昇し、太宰府市で今年最高となる36・8℃、福岡市で36・0℃、北九州市で35・4℃など各地で猛暑日となりました。 熱中症警戒アラートも9日まで4日連続で発表され、危険な暑さが続いています。 ■熱中症で後遺症のおそれも のげ内科・脳神経内科クリニック渡邊耕介院長「(熱中症疑い患者の)8%の人がIII度・最重症の熱中症を起こすと言われています。そのうちの死亡者が全体の0・2%で500人程度。死亡に至らなかった人で後遺症が残ってしまうのは7%程度と言われています」 熱中症の症状は3つの段階に分類されます。 I度:めまいやたちくらみなど現場で応急処置が対応できる段階 II度:頭痛や嘔吐、下痢などの中等症に分類される段階 III度:意識障害などを起こし、最悪の場合、死亡するケースもある段階 III度になると、死を免れたとしても後遺症が残る場合があるということです。 ■血栓によって高次脳機能障害に のげ内科・脳神経内科クリニック渡邊耕介院長「脳に血栓つまり脳梗塞を起こしてしまって、それによって起きる高次脳機能障害、つまり言葉が出ないですとか、あとは空間がうまく認識できないですとか。あとは特定の漢字が書けなくなるとか、脳の機能異常によって、残念ながら永続的に後遺症が残る場合があります。また、歩行障害を生じたり、あとは手足の震え、あるいはめまい、そういったものが残る人が残念ながらいます」 さらに血栓が出来る場所によって障害が起こる臓器も異なってくるといいます。 ではなぜ、熱中症によって血栓が出来るのでしょうか? のげ内科・脳神経内科クリニック渡邊耕介院長「極度の脱水が引き金になってDIC(血栓ができやすい状態)、全身の血液凝固が起こるというふうに言われております」