九里 新しい場所で挑戦 オリックス移籍発表から一夜 広島ファンへ感謝 夢のメジャー「厳しいかな」
広島から海外FA権を行使し、12日にオリックスとの電撃的な合意が発表された九里亜蓮投手(33)が13日、マツダスタジアムで会見を行った。メジャー挑戦を断念し、国内球団へ移籍することになった経緯を説明。そしてカープファンには感謝の思いを語った。 信条の「Spirit of challenge(チャレンジ精神)」を貫いた。オリックスとの契約合意発表から一夜明け、報道陣の前に立った九里は「一番は野球をもっとうまくなりたい気持ちを持っていた中で、一から環境を変えてパ・リーグという新しい場所で挑戦していきたい気持ちがあった」と移籍に至った理由を慎重に言葉を選びながら説明した。 FA宣言してから約1カ月。「たくさん悩んだ」という中で大きな決断を下した。移籍を決めたのは10日のこと。オリックスとは大阪で一度交渉の席を設け、先発としての期待を寄せられた。元々パ・リーグの野球にも興味があり、「イメージ的にパワーピッチャーが多いリーグの中で自分が入っていった時にどういうふうになるか。そういうのも感じてみたいと思った」と素直な思いを述べた。 当初は夢であったメジャー移籍を視野に入れていたが、11月下旬に「話を聞いていく中で『厳しいかな』っていうふうに…」と挑戦を断念。カープに“宣言残留”も認められていたが新天地を求めていくことになった。 広島には11年間在籍。ファンに対して、「球場で応援してくださっている姿はすごい光景でしたし、忘れることはないと思う。11年間ありがとうございました」と感謝した。次なる舞台は大阪。広島に別れを告げ、パシフィックの荒波に飛び込む。