函館市が魅力度1位 5年ぶり返り咲き、観光と産品高評価
民間調査会社「ブランド総合研究所」(東京)が発表した今年の全国1000市区町村の魅力度ランキングで、函館市が5年ぶり7度目の1位に返り咲いた。魅力度は58・2点で、前年まで3年連続1位だった札幌市(57・9点)、前年2位の京都市(52・3点)を抑えた。観光と産品面での評価が高く、首位に押し上げた。
魅力度を数値化したもので、毎年注目度が高いランキング。魅力度は「とても魅力的」を100点、「やや魅力的」を50点、「どちらでもない」「あまり魅力を感じない」「全く魅力的でない」を0点とし、それぞれの回答者の割合を乗じて点数を算出した。
函館市は魅力度が58・2点で、前年から1・6ポイント上昇。「とても魅力的」(35・9%)と「やや魅力的」(44・6%)と回答した割合の合計は80・5%に達した。一方、”魅力的でない”と否定的に回答した割合の合計は4・1%と非常に少ない。主要項目別にみると、観光意欲度が2位(前年2位)、食品想起率が5位(同5位)となっており、認知度が18位(同17位)、情報接触度が13位(同17位)、居住意欲度が22位(同20位)、食品以外想起率が50位(49位)。 同研究所の田中章雄社長は「札幌市、京都市とも魅力度が低下し、函館との順位が逆転した。インバウンド(訪日客)や若い世代は具体的な店や商品、施設を好む傾向があり、函館は映画『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』の舞台となった坂道や、朝食のおいしいホテルなどがクローズアップされたのでは」と分析する。 函館市計画調整課は「大変喜ばしい」とした上で「函館の都市ブランドに磨きを掛け発信するとともに、訪れたいだけでなく、住んでみたい、ずっと住み続けたいと思ってもらえる、市内外の人に選ばれるまちを目指す」としている。 自治体の魅力度を発表する「地域ブランド調査」は2006年に始まり、今年で19回目。今年は6月24日~7月8日にインターネットで実施。全国の20~70代男女に90項目を質問し、3万4813人から得た有効回答を集計し、順位付けした。
函館新聞デジタル