「西園寺さんは家事をしない」第8話「美し過ぎる浴衣姿にスタッフ全員どよめいた」
撮影現場のスタッフ一同がどよめいた、西園寺さんとルカちゃんの美しい浴衣姿に注目
第8話では、西園寺さんとルカちゃん、横井の浴衣姿が登場しますが、これは、原作にはない場面。夏を楽しむ西園寺さんたちを見たいなという思いもあって作ったシーンなのですが、撮影現場に若菜さんが浴衣で現れた時には、あまりの美しさにスタッフ全員がどよめきました(笑)。 さらにルカちゃんも浴衣姿で登場して、あの時の2人の華やかさと可憐(かれん)さには、その場にいる全員のテンションが上がりました。津田さんの浴衣姿もとてもすてきです。華やかでとても楽しいシーンではありますが、その中に切なさもひそんでいるので、すてきさとほろ苦さをぜひ楽しんでもらえたらと思います。
いつまでもこのままではいられないのかも…という現実に向き合う時
ここまでさまざまな問題やトラブルを乗り越えながら、偽家族という不思議な関係をすてきなものに作り上げてきた3人。しかし、ワクワクすることや面白いと感じることもあれば、やがて現実を突き付けられたり、それに向き合わなければいけないタイミングもやって来ます。第8話はそれに当たる回になっているのではと思っています。例えばエリサの存在が、西園寺さんに、楠見に新たなパートナーができるという可能性があることをまざまざと突き付けます。 そして横井の存在。横井はとてつもなく優しい人ですが、なんでもかんでも受け止めてくれるだけの寛容(かんよう)な人ではなく、現実をしっかり見ている地に足の着いた大人であるという一面をしっかり描こうと話し合いながら作りました。偽家族の周りに現れたそんな2人の存在で、西園寺さんはいや応なしに現実の難しさ、そして身勝手さを痛感していくことになるのだと思っています。それでも手放したくないほど大切なものになった偽家族という存在。今までになかった葛藤に西園寺さんがどう向かい合っていくのかもぜひご注目ください。
亡き妻・瑠衣との“夫婦の絆”が示す楠見の過去と今と未来
今作の企画が動き始めた時から、大きな課題であり使命だと思っていたことの一つが、楠見の亡くなった妻・瑠衣(松井愛莉)の存在を大切に描いていくことでした。ハートフルラブコメディーである今作ですが、その明るさのすぐそばには、今はもう会えない大切な人の存在があります。それを決して忘れないように描きたいと思っていましたが、その描き方はとてもデリケートで難しいものでした。切なくて悲しくて寂しくて、でも、ずっと悲しみの中にいることが正しいわけでもない。喪失感から前を向いていく人の姿は、作品の中できちんと描いていきたいと思ったことの一つなので、たくさんの話し合いを重ねて作り上げています。 楠見と瑠衣は、強い絆と愛情で結ばれた夫婦でした。瑠衣が亡くなった後もその存在は決して消えることはないし、受け取るものは今もたくさんある。それを受け取ったうえで楠見はどう生きていくのか、何を思うのか。そんなことも見える回になれたら、と思いながら作りました。