“軽トラック”の素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない
やばいポイント4「ストイックさ」
軽トラの設計思想は、なんと 「レーシングカーとほとんど同じ」 なのだ。排気量や車両サイズ、重量に厳しい制約があるなかで、無駄な内装や装飾を一切排除したシンプルな造り。トラックのくせに ・高回転寄りにセッティングされたエンジン ・狭いパワーバンド(パワーが出る回転域)に合わせたクロス気味のギア比 ・硬めの足回り レギュレーションギリギリで戦うレーシングマシンのようなセッティングに、興奮せずにはいられない!
やばいポイント5「コスパ最強」
軽トラはコスパ最強の車だ。“使えるヤツ”なので中古の車体価格だけは若干高めだが、消耗品やランニングコストはびっくりするほど安い。税金や高速料金も安いし、燃費も抜群。 「ハイオク入れてください」 なんてぜいたくもいわない。シンプルすぎて壊れるところも少ない。 軽トラは、激安で存分に楽しめるのだ。ついでにいえば積載能力はハイエースにだって引けを取らない。自分より排気量の大きなバイクだって楽々積めてしまう。つまり 「輸送コスト」 も激安だ。
やばいポイント6「小さくても一人前」
軽トラがあれば、どこへでも行ける。コンパクトで非力ではあっても 「車としての最低限の機能」 はすべて持っている。 快適性がどうのこうの細かいことをいわなければ、バイパスだって高速だってへっちゃらだ。 ちょっと窮屈だけど狭いおかげでエアコンはギンギンに効くし、窓を開けて風を感じてもいい。この頼もしい相棒と一緒なら、日本中どこへでもふたりで駆け抜けていける。
やばいポイント7「究極のデートカー」
信じられないかもしれないが、軽トラックは 「究極のデートカー」 でもある。狭いキャビンゆえに、ふたりの距離は驚くほど近い。多くの女性は軽トラで迎えに行ったら怒り出すに違いないが、軽トラでもデートを楽しんでくれる相手ならば、 「あなたへの愛は揺るぎない」 と確信できる。一緒にいるだけで幸せを感じるふたりなら、軽トラから同じ景色を眺める時間は格別でかけがえのないものだ。 いつしか時が流れて 「あの頃、よく軽トラでデートに行ったよね」 と懐かしく語り合えたら、なんとすてきなことだろう。まだ若くて未熟だったけれど、真っすぐに生きていたあの頃のふたり。軽トラとどこか重なる部分があるのではないだろうか。
一生懸命に働く軽トラ
小さくてシンプルながらも、一生懸命に働く軽トラ、「やばい!」ほどいとおしいと思わずにいられない。 いかがだっただろうか。軽トラの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない。皆さんが感じる”やばさ”があったらぜひ聞かせてほしい。
島崎敢(心理学者)