秋田犬「安房大帝」が最高賞 保存会本部展成犬の部で ハンドラーは松永さん(千葉県)
秋田犬の容姿を競う第149回秋田犬保存会本部展が秋田県大館市であり、館山市北条の秋田犬ハンドラー、松永寿一さん(56)が飼育する「安房大帝」が、成犬A組(4歳以上・牡)の部で、最高賞の内閣総理大臣賞を受賞した。 松永さんは、ペットとは違った犬の魅力を引き出す姿に心をひかれ、秋田犬ハンドラーに。以来30年以上、忠犬らしい素朴で従順な犬を目指し、秋田犬を育ている。 本部展は、秋田犬を次世代に引き継ぐことが目的で、全国各地から約170頭がエントリー。年齢、性別に▽毛並みや体のバランス▽しっぽの巻き具合▽耳の立ち方――など、同保存会が定めた基準に沿って審査された。 安房大帝は、りりしい立ち姿、顔立ちなどが評価され内閣総理大臣賞を受賞した。また、安房大帝の子や孫4頭が参加し、3頭が各部門で第1席を獲得した。 安房大帝は、ロシアの女子フィギュアスケーターのアリーナ・ザギトワ選手の愛犬マサルのいとこに当たるという。 松永さんによると、今年は暖冬の影響で1月に換毛期を迎えてしまい、本部展前に毛が少なくなるアクシデントが発生。なんとか本番に間に合わせようと食事の量を減らしたり、毎日のブラッシングを徹底したり、運動量を増やし筋肉をつけるなどさまざまな工夫をしたという。 本部展を終え「うれしいよりも正直ほっとしている。これまで番犬のイメージが強かった秋田犬だが、最近はペットとしても人気が出ている。従順で素朴な秋田犬本来の姿を伝えていくことで、多くの人に魅力を知ってもらうきっかけになれば」と話していた。