東京から「移住」の企業が打ち出すスキンケア商品 苦境に立たされる被災地・珠洲の一次産業に一筋の光
2022年、2023年と相次いだ地震で立て続けに崩れた炭焼きの窯ですが、修理をして火入れを再開した矢先に元日の地震が襲いました。 ノトハハソ代表・大野長一郎さん「火を止めたばかりだったので冷却も消火も完全ではない状況の中酸素が流入したので800キロの炭が一気に再燃焼し始めて。隙間から炎がバーナーのように上がっていたり。とにかくここが火事になって燃えてしまうのを防ぐのに必死で」 洗顔フォームに使われたのは、昔ながらの手仕事で丁寧に焼き上げ、茶道でも使われる「菊炭(きくすみ)」です。大野さんは2004年から、原料となるクヌギの苗木を周辺の耕作放棄地に植え、森を循環させながら炭を作ってきました。 ノトハハソ代表・大野長一郎さん「炭焼きを残そうというよりは、むしろ自分が生まれ育った地域を未来に残したいというのが僕の一番の目的で。価値をあげるためにも公益性を探し求めた部分もあって。これからも何とか粘って、今誰も社員もいなくなってしまったけど担い手が生れるように、この仕事をしたいという人が外から集まるような仕事にしたいとは思っている」 アステナミネルヴァでは大野さんの理念や炭づくりのこだわりを、商品を通して発信したいと考えています。 AMトレーディング・奥山智司さん「里山里海が世界遺産に指定されて。でもその景色を守っているのは田んぼにしても森にしても一人ひとり顔と名前が出てくるような、この一帯であれば大野さんの製炭と植林のサイクルで生態系が守られている。我々の製品でまた新しいお客様に届けることでお伝えできないかと思っている」 ノトハハソ代表・大野長一郎さん「(復興に向けて)一次産業を中心に組み立て直していく必要があるのかなと。ここに元々あったものを再評価してもらって価値をあげるとか、新しい価値をいかに創造していけるかというベースとして里山里海がある中で、どうやって地域を持続可能にしていくかというのは社会全体の課題なので」