小池知事、突然のマラソン札幌案に「疑問感じざるを得ない」
東京都は「一番最後に聞かされたのではないか」
今回の札幌移転案について小池知事は、報道が出る前日の15日に組織委の武藤敏郎事務総長から初めて聞かされたという。ドーハ世界陸上の女子マラソンで棄権者が4割に達したことなどが理由だった。武藤氏は、移転にかかる経費については「国が持つ」、競技会場変更は「マラソンと競歩のみ」と説明したという。 小池知事によると、組織委の森喜朗会長は、五輪担当相や特定の都議に対しては小池氏より前のタイミングで連絡していたといい、「東京は開催地なのに一番最後に知らされたのではないかと思っている」と不満を述べた。 調整委のコーツ委員長からは16日に電話があり、札幌移転案について説明を受けたが、その段階では「都としてイエスまたはノーと言える状態ではないと返した」と明かした。 「驚き」「疑問」という言葉を繰り返し、憤りもうかがえた小池知事だったが、「怒りという感情はあるか」と記者から問われると、「怒りの気持ちはどれだけでも出せるが、東京大会を成功させたいという思いの方が優先する。2020年大会はパラリンピック大会の会場を満杯にしたいという思いが今も当然ある。こういう形で別のエネルギーを取られているのは残念」と答えた。