クルマは試乗してから買えるけど「タイヤ」の試乗ってナゼない? けっこう高額なタイヤの失敗しない選び方とは
タイヤの試乗っていわれてみればできない気が……
気になるクルマがあったら、ほとんどのクルマはディーラーで試乗することができる。実際、乗り換え前の参考として試乗する人が大半だ。しかし、クルマでもっとも重要なパーツとまで言われているタイヤに焦点を当てると、一般ユーザーが試乗する場は少ない。なぜ、これほど身近なタイヤの試乗機会がないのだろうか? 【画像】新品タイヤにもある赤や黄色の丸いはタイヤにとって超重要なマークだった
タイヤの試乗イベントは現実的に難しい
第一にタイヤは消耗品だ。技術が向上しており、性能維持も長くできるようになっているが、一番美味しい性能を絶えず維持できる訳ではない。仮にタイヤの試乗会があったとしても、その日だけならいざ知らず、ある程度長いスパンで行っていれば、かなり摩耗してしまう。そうなるとタイヤの美味しい部分の性能を体感できる人は最初に試乗したひと握りで不公平だ。そのような状況を考えると、タイヤの試乗会を行うメリットは小さい。 また、車両ごとにタイヤサイズが異なるという点も課題だ。タイヤの違いを実感するのであれば、いつも運転しているマイカーを使ってタイヤをお試し装着するのが、もっとも適しているのはいうまでもない。しかし、車種によってタイヤサイズが異なる以上(同一モデルでもグレードによってインチが違う場合もある)、試乗イベントをやろうものなら、膨大な数のタイヤを用意しなければならない。つまり、現実的ではないということだ。
どうやってタイヤを選べばいい?
じゃあどうやってタイヤを選べばいいか? 一番確実なのは純正と同じ銘柄のタイヤを選択することだ。ただ、予算や求める性能によっては、純正タイヤとは異なる選択をすることもあるだろう。そういったときは、各タイヤメーカーが展開するタイヤ専門店などに相談するのが確実。予算や目的にあったタイヤを提案してくれる。ブリヂストンならタイヤ館やミスタータイヤマン、ヨコハマタイヤならタイヤガーデン、ダンロップであればタイヤセレクトなどだ。 また、これは宣伝みたいになってしまうが、新車同様に、新作タイヤの試乗記も各自動車メディアで掲載されている。自身での試乗が難しいからこそ、クルマ以上にタイヤの試乗記は参考情報としてチェックするのがオススメだ。 クルマの構成部品のなかでもっとも重要なパーツであるタイヤは消耗品であり、金額的にも大きな買い物。それだけにさまざまな情報や、プロからのアドバイスをしっかりと吟味をして、自身にあった選択をするのをオススメする。
西川昇吾