元クレディS花形トレーダー、クレジットファンドの運用が3月に暗転
(ブルームバーグ): 元クレディ・スイス・グループの花形トレーダー、ハムザ・レムスーガー氏が運用するヘッジファンドは、3月に月間ベースで過去2番目に大きな損失に見舞われた。クレジットへの一部投資が不振だった。
ブルームバーグが入手した投資家向けの資料によると、旗艦ファンドの「アリニ・クレジット・マスター・ファンド」は3月のリターンがマイナス6.6%に落ち込んだ。これにより、運用資産額26億ドル(約4000億円)の同ファンドは年初来のプラスリターンのほとんどが消え、1-3月(第1四半期)の運用成績はプラス0.5%にとどまった。
資料には投資先企業の社名は明記されていないものの、債権回収業者とパッケージング会社、通信事業者への投資が3月のマイナスリターンにつながったという。
ロンドンを本拠とする同ファンドは昨年の年間運用成績がプラス32.4%、22年はプラス5.7%だった。ファンド始動後の月間ベースではプラス17.1%が最高で、最悪はマイナス10.8%。アリニの担当者はコメントを控えた。
レムスーガー氏(33)は、クレディ・スイス在籍時にハイイールド債やクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)といった高リスク資産への大口投資で目覚ましいリターンを上げたことで一躍名を知られるようになった。今も世界で最も注目されているクレジットトレーダーの1人だ。
原題:Lemssouguer’s Hedge Fund Drops 6.6% in March as Credit Bets Sour(抜粋)
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Nishant Kumar, Laura Benitez, Giulia Morpurgo