近藤真彦、「これからは、ずっとここにいて欲しい」 福島県で「美空ひばり像」移設除幕式
京都にあった歌手の故美空ひばりさんの等身大ブロンズ像「美空ひばり像」がこのほど、ひばりさんの遺影碑などがある福島県いわき市の「雲雀乃苑(ひばりのその)」に移設され、17日同所で歌手の近藤真彦(60)、テレビプロデューサーの石井ふく子さん(98)ら親交があった関係者が出席して移設除幕式が行われた。祈るように両手を合わせたひばり像の横で、長く親交があった近藤は「これからは、ずっとここにいて欲しい」などと語りかけた。 「美空ひばり像」は、ひばりさんが亡くなった5年後の1994年に制作され、京都の「美空ひばり記念館」に設置された。その後「京都嵐山ひばり座」「京都太秦美空ひばり座」へと展示先が変わり、今春、同所が閉館になったことから、ひばりプロダクションが移設先を探していた。 太平洋を臨む「雲雀乃苑」には、ひばりさんの遺影碑やいわき市の塩屋埼灯台を舞台にしたひばりさんのヒット曲「みだれ髪」の歌碑があり、ファンにひばりさんの聖地として親しまれてきた。いわき市は、東日本大震災では甚大な被害を受けたが、歌碑や遺影碑に被害はなかった。 今回の移設は「ご縁がある地で震災犠牲者を悼むシンボルにもなれば」とのひばりプロ側からの提案に、いわき市も全面協力を申し出て実現した。 除幕式には関係者やファンら600人が出席した。司会は徳光和夫(83)が務めた。ひばりさんの長男でひばりプロ社長の加藤和也さんは(53)は式典で「これからはうちの母にここを見守らせていただきたい。もう二度と悲しいことが起きないように、ここでずっとおふくろに祈り続けてほしいです」とあいさつした。 ひばりさんと共演した歌番組の収録リハーサルで歌を聴いた近藤が、「あのおばさん、歌がうまいね」と番組スタッフに話したことが本人に伝わり、「歌をほめられたのは初めてよ」とひばりさんが笑って返した”伝説”もある。 近藤は除幕式で「おばさん、歌うまいね、と言ってしまった近藤真彦です!」と笑いを取りながら「ひばりさんの除幕式に出席できて、うちのおばあちゃんやおふくろにも孝行できたかな、と思います。僕も銅像を建ててもらえるように頑張ります!」と誓っていた。
中日スポーツ