“未来ある子どもたち”描く 新作映画発表 長野市出身の映画監督・塚田万理奈さん
長野放送
長野市出身の映画監督・塚田万理奈さんが新作映画を発表しました。 現在、撮影中の長編映画から生まれたオムニバス作品で「未来ある子どもたち」を描いています。 8月16日から上映が始まる映画「満月、世界」。女子中学生の日常や悩み、内面を描いた作品です。 監督は長野市出身の塚田万理奈さん(32)です。 長野市出身・塚田万理奈さん: 「今、一生懸命生きている子どもたちと未来のことを考えながら生きていくうちに、子どもたちがこの世界の宝物だと思いました」 映画撮影(2021年): 「ではいきますか、スタート」 塚田さんはこれまで、摂食障害など自身の実体験を描いた作品を作り、映画祭などで高く評価されてきました。 現在は地元・長野を舞台に主人公の女子中学生が大人になるまでの10年間の物語を、キャストの成長に合わせ10年かけて撮影する長編作品の撮影を進めています。 長野市出身・塚田万理奈さん(2021年): 「私が実際に生きてきて10年間で感じたことがあって、同じようにこの主人公が感じるまでには10年が必要だと思ったら、10年かけて作るしかない」
キャストのほとんどは長野で暮らす中高生。塚田さんには伝えたい思いがありました。 長野市出身・塚田万理奈さん(2021年): 「学校に行かなかったり、勉強ができなかったり、リストカットをしていても『あなたは否定されるべきではない』といつも思っています。10年間苦しいこともいっぱいあって、それでも美しかったと思ったので、『人生は美しかった』『美しいんじゃない?』と言いたい」 「満月、世界」はその長編作品の撮影から生まれました。2部構成で「満月」は、小説や音楽が好きな「ごく普通」の主人公を通じ暮らしの中で感じる不安や絶望をリアルに表現しました。 「世界」は、吃音で悩む主人公が悔しい思いをしながら懸命に生きる姿を描きました。 長野市出身・塚田万理奈さん: 「(長編作品の)『刻(とき)』を撮りながら子どもたちと接しているうちに、あの子たちが光り続けられる世の中がいいなと思いまして、あの子たちを残さないといけないと思うようになりました。ストーリーよりも、あの子たちをただただ撮っただけなんですけど、それだけであんなにすごい破壊力を持っている」 「満月、世界」は8月16日から長野市で先行上映が始まり、9月から全国で上映されます。
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