アートの視点でまちづくり紹介 「熊本市第8次総合計画展」始まる 市現代美術館で5月27日まで
まちづくりにもっとアートの力を生かそう─。今月スタートした熊本市の第8次総合計画(2024~31年度)をアートの視点で紹介する企画展が3日、中央区の市現代美術館ギャラリーで始まった。5月27日まで。無料。 第8次総合計画は「上質な生活都市」を目指し八つのビジョンで構成された長期的なまちづくり計画で、市政運営の基本指針となる。アートを活用して計画のエッセンスを市民に分かりやすく伝えようと、市と美術館が初めて展示を企画。市文化顧問の日比野克彦館長が監修した。 会場では、ビジョンにある「きぼう」や「あい」「ゆたか」など八つのキーワードに合わせた収蔵作品を展示。「ZUBE(ズベ)」の愛称で知られる鉄の造形作家藤本髙廣さんの作品や、熊本の洋画界をけん引した故田代順七さんの絵画などが並ぶ。総合計画の説明動画もあり、キーワードに合わせて作品を作るワークショップも開催する。 日比野館長と大西一史市長らのトークセッションもあり、大西市長は「分厚い総合計画を全部読むのは大変だが、アートの切り口で見ると内容がすっと入ってくるのが不思議」、日比野館長は「アートが社会的な課題を解決するきっかけになれば」と話した。(澤本麻里子)