「ノーサイドじゃない」立憲・野田新代表、執行部人事に“報奨”跋扈&小沢一郎氏の要職起用報道で国民がっかり
9月23日におこなわれた立憲民主党の代表選。当初は「9名も立候補した自民党総裁選に埋没してしまう」と危惧されたが、マスコミが自民党総裁選にあわせて報道したため、「予想を超える注目度」(立憲関係者)になった。 選出されたのは、野田佳彦元首相。1回めの投票で「アサガオは早朝に可憐な花を咲かせるが、いちばん花を咲かせるための大事な要件は、日が当たる前の夜の闇と夜の冷たさ。われわれは夜の闇と夜の冷たさを知っている」と語り、枝野幸男元代表との決選投票では「『親ガチャ』などという言葉を死語にしようではありませんか。みんながこの国に生まれてよかったと思える、『国ガチャ』に当たったと言える国をつくろうじゃありませんか」と訴えた。 「野田氏は、投票後のスピーチで『フェアプレーのあとはノーサイドです』と、挙党体制で政権奪取に向かうとしましたが、立憲は前身である民主党が民進党になり、さらに希望の党、国民民主党、立憲民主党に分裂するなど、ほぼ2年間隔で合従連衡を繰り返した歴史があります。 しかも、今回は枝野氏との票は僅差で、再選を目指していた泉健太前代表も目を潤ませ『悔しい』とつぶやくなど、新代表が選ばれた高揚感はありません。 さらに、党内でアレルギーが強い小沢一郎氏が暗躍しているので、今回も分裂の火種はくすぶっているでしょう」(政治担当記者) そうしたなか、24日午後1時から立憲民主党の両院議員総会が開かれた。そこでは党役員人事が発表されたが、その“火種”が本格的に燃え出しそうな気配をにじませた人事だった。 「代表選を戦った枝野氏、泉氏、吉田晴美氏の起用はありませんでした。これまで代表選で戦ってきた議員は、幹部に迎え入れられています。とくに決選投票では、吉田氏が掲げた『国公立大学の無償化』に野田氏は賛意を示していたので、陣営の期待は大きかったようです。 さらに、幹事長には吉田氏が主張した『食料品の消費税ゼロ』とは真逆の『2050年までに消費税率を25%に引き上げる必要性がある』と発言した、小川淳也衆院議員を起用したのですからびっくりです。小川氏は枝野氏が率いる、党内最大グループの『サンクチュアリ』に参加しています。そのため1回めの投票では枝野氏に票を投じましたが、決選投票では野田氏に投票しました。そのことから『お礼の人事か』とささやかれています」(同前) また「FNNプライムオンライン」は、野田氏が総合選挙対策本部のナンバー2である本部長代行に、小沢一郎衆院議員を起用する方向で最終調整と報じた。このことに、党内では反発する声が上がっている。 党執行部の人事報道を受け、Xにも《ツッコミどころ、満載の人事》《立憲民主党次期総選挙大敗確定だな》《立憲民主党もかなりの報奨人事やね》《人事はあまりノーサイドじゃない感じですね》《やっぱり人事もグダグダ》など、辛辣なポストが殺到していた。 野田新代表は、最初の人事でつまずいてしまったようだ。