birdが“再びつながること”示す新アルバム発売 制作に冨田恵一、ARIWA、スチャダラパー参加
birdのニューアルバム「Reconnect」が3月12日にCDおよびアナログ盤でリリースされる。 【動画】bird「再び世界へ feat. ARIWA」ミュージックビデオ(他4件) 1999年のデビューから今年で25周年を迎えたことを記念し、9月にはベストアルバム「25th anniv. re-edit best + SOULS 2024」を発表したbird。25周年記念作品の第2弾にあたる「Reconnect」は“再びつながること”をテーマに掲げたアルバムで、これまでのつながりはさらに強めつつ、新しい人々や未知のこととつながっていく重要性が表現される。本作は10曲入りで、冨田恵一が全楽曲のプロデュースを担当。「再び世界へ」にはレゲエバンド・ASOUNDのボーカルARIWA、「センスとユーモア」にはスチャダラパーがフィーチャリングゲストとして参加する。 また「Reconnect」の初回仕様盤CDとアナログ盤には、冨田とbirdによる1万字以上のライナーノーツが付属。さらにYouTubeでは「再び世界へ feat. ARIWA」のミュージックビデオが公開された。 ■ bird「Reconnect」収録曲 01. サイレンス 02. 再び世界へ feat. ARIWA 03. Interlude Reconnect 1 04. My Rainbow 05. How's it going? 06. 光と光 07. Interlude Reconnect 2 08. センスとユーモア feat. スチャダラパー 09. 海辺のまち 10. Outro Reconnect ■ 「再び世界へ feat. ARIWA」楽曲コメント □ bird スピード感あるメロディーがかっこいい! 冨田さんのアドバイスのもと、グルーヴや韻、言葉遊びなどにフォーカスしながら、歌詞を作る作業は刺激的でとても楽しかったです。 いつか一緒に歌えたらいいなと思っていたARIWAさん。声と声が重なって「再び世界へ」は力強い1曲に! ARIWAさん、ありがとうございます。 「あなたと世界へ 愛が踊るまで 重なる歌声 再び世界へ」この曲の歌詞の一部、個人的に気に入っているフレーズです。音楽を通して、みなさんと何度でもつながることができますように。 □ ARIWA 今回のお話を頂いた時は“なんで私?”とただただびっくりしました。届いたデモ音源にはすでにbirdさんの仮歌が入っていたんですが、そこにはデモとは思えない、力強くてしなやかで、そして高音や激しい跳躍など高い技術が求められるフレーズが続く中、それを感じさせず淡々と完璧に歌い上げるbirdさんの歌声が入っていました。そんなbirdさんの魅力が詰まった冨田さんプロデュースのトラックは、アーバンさと新しさが共存しており、私自身初めて挑戦する音楽であり、わくわくと興奮が止まらなかったことを覚えています。日本のFemale Singerを代表するbirdさんの25周年という節目で一緒に声を重ねられたこと、本当に嬉しく贅沢に感じております。 birdさん、25周年おめでとうございます!! Reconnect!! □ 冨田恵一(※「Reconnect」ライナーノーツより一部抜粋) 今プロジェクトで最初に作曲した曲だ。作曲にあたりbirdの歌唱を活かしきった、リードに相応しいものを、と考えていたとき、Amapianoが浮かんだ。Amapianoは南アフリカのハウス派生ダンス・ミュージックだが、2023年頃、30分くらいのDJミックスをYouTubeでよく観ていた。音色構成とリズム構築にたいへん魅せられたが、メロディはプリミティヴなものから洗練されたものまで幅広く、飽きずに聴けた。私とアフリカ音楽という大きな括りでいえば、高校のときに購入したアフリカ先住民の現地録音盤を原点とし、80年代のサリフ・ケイタ、モリ・カンテ、00年代に入って知るフェラ・クティなどに親しんでいたが、Amapianoはまったく違う音像でありながらリズム、メロディのフォルムには共通点も多く、そこに惹かれたのだろう。birdの歌唱とアフリカ的メロディの親和性を確信、そこを出発点として着手した。とはいえ完全なAmapianoフォームでの制作はライヴ・ドラムを中心とする今回の趣旨と離れてしまうので、1Bセクションからライヴ・ドラム、ベースを参入させることにした。そこでは知識としてのみ知っていたアフリカと南米音楽の共通性を体感し、Bセクションのリズムはソンゴ(キューバ音楽のリズムの一形態)にした。プリフックでのキメと転調、4声ハーモニーを経て、Fm(Fマイナー・コード)一発のフックという斬新だが自然で美しい構成ができたと思う。そしてこの曲では、ゲストのARIWAの歌唱がとんでもなく素晴らしい。birdとの差異、親和性の両方を味わって欲しいが、最後のフックでのインプロがとてもエキサイティングだ。録音時、彼女の歌唱に関する伝統的な知識とそれを実現するテクニックには驚かされた。