写真：Car Watch

　いすゞ自動車は10月24日、バッテリEV（BEV）路線バス「エルガEV」シリーズの郊外型モデルを新たに追加し、販売を開始した。 【画像】郊外Ⅰ型 　エルガEV郊外型は、中距離のバス路線に適したモデル。郊外型レイアウトでは、車両全体の乗車定員数を重視した都市型レイアウトに対し、完全フルフラットの床形状はそのままに、中距離の路線に向け、着席定員を最大限確保した郊外Ⅰ＆II型の設定を追加。郊外Ⅰ型は右側前方2脚、郊外II型は右側前方4脚をそれぞれ2人掛けに変更し、着席定員数を拡大した。 ■ BEV専用フルメンテナンスリース商品「EVisionプレイズムコントラクト」導入 　エルガEVシリーズでは、バスとしては初となるBEV専用フルメンテナンスリース商品「EVision プレイズム コントラクト」にて車両を提供し、事業者の安定した稼動を支える。 　車両コンディションを遠隔で把握することが可能ないすゞ独自のコネクテッドサービス「PREISM（プレイズム）」のサービスを応用することで、具体的には、事務所などの離れた場所からでもバッテリの充電残量・充電進捗・劣化状況、航続可能距離などの車両コンディションをモニターでき、BEV関連装置を含む不具合・故障の検知が可能。 　契約期間中は、高電圧バッテリを含むBEV固有部品もフルメンテナンス対象として高度純正整備を提供。また、万一の故障の際は、いすゞサービス工場が遠隔車両情報を活用し、追加費用なしで修理対応する。 　また、「EVision プレイズム コントラクト」では、充電機器本体・設置工事費も含めたパッケージでのサービス提供も可能としている。 ■ 施設側の「充電マネジメントサービス」も提供予定 　さらに、いすゞでは「PREISM」による車両側のサービスに加えて、事業者の施設側の電力課題へのソリューションとして、充電マネジメントサービス（一部別契約・有償）の提供も予定している。 　BEV路線バスの運行は急速充電器による充電が前提となるため、バス事業者における施設電力のデマンドがピーク値を超過することにより、増大する基本料金の抑制といった課題が発生する。 　こうした課題に対して、事業者の施設側のエネルギーマネジメントシステムとの連携も可能な商用車情報基盤「GATEX」を利用して、運行計画と施設の電力デマンドに基づいた充電計画の策定と、それに基づいた充電管理を可能にするという。 　いすゞでは、トータルソリューションプログラム「EVision」によって、エルガEVにおいても、BEVの導入検討時から充電機器の導入、運行可視化・充電管理などの運用に伴う課題解決から、導入後のCO2排出量の削減量などの効果検証まで、ワンストップで事業者の安定運行を支えるとしている。