「まずい。103万超える」……手取り減で“働き控え” 税金と社会保険料の「4つの壁」どうなる?【#みんなのギモン】
■厚生年金への加入で手取りが減る人も
小野解説委員 「次に、税金ではなく年金など社会保険料の壁についてです。一定の年収がある場合、配偶者や親の扶養から外れ、その働く企業の社会保険に加入しなければなりません」 「年収106万円以上働くと、従業員50人を超える企業などの場合、その企業の社会保険に入ります。年収130万円以上働くと、企業の規模に関係なく入ります。保険料を払うことで将来受け取れる年金の額は増えますが、この壁ギリギリの人は手取りが下がります」 「そこで、年収106万円の規定をなくし、週20時間以上働く人は、年収や企業規模に関係なく、その企業の厚生年金に入ることにしたらどうかという案を、厚生労働省が議論しています。厚生年金に加入できる人をさらに増やすためです」 「将来もらえる年金額が増える上、保険料の半分を企業が納めてくれるので、安定につながるとして議論が続いています」 忽滑谷こころアナウンサー 「厚生年金に加入できるのはいいけれど、目先のことを考えると、手取りは減ってしまうという考え方ですよね」 小野解説委員 「厚生年金に加入すると、例えば毎月の給与が9万8000円、年収が約117万円の場合、年間で約10万8000円の年金保険料が給与から差し引かれることになります。そのため保険料を納めることで、手取りが減る人もいます」 鈴江アナウンサー 「物価高で生活が苦しいと感じている方が多いと思うので、昔から変わらない制度を変えることで改善できるのであれば、積極的に議論してもらいたいですね」 小野解説委員 「長年問題であり続けた年収の壁の問題。今この機会にどう変えていくことができるのか、注目です」 (2024年11月8日午後4時半ごろ放送 news every.「#みんなのギモン」より) 【みんなのギモン】 身の回りの「怒り」や「ギモン」「不正」や「不祥事」。 寄せられた情報 などをもとに、日本テレビ報道局が「みんなのギモン」に応えるべく調査・取材してお伝えします。( 日テレ調査報道プロジェクト )