第22回唐梅館絵巻で再現された軍議で刀を抜き「エイ、エイ、オー」と掛け声を上げる千葉一族の諸将ら

　天正18（1590）年の小田原参陣に関わる軍議を再現する第22回唐梅館絵巻（実行委主催）は29日、一関市東山町長坂の唐梅館総合公園で開かれた。季節が逆戻りしたような暑さの下、市内外から足を運んだ観客が、総勢333人の武者らが集結しての軍議など400年余りの時を超え、鮮やかによみがえった歴史絵巻を堪能した。 　唐梅館絵巻は、豊臣秀吉の通達による小田原参陣について葛西氏重臣千葉一族の本拠地唐梅館に磐井、胆沢、江刺、気仙、本吉、登米などの諸将が集まり、秀吉の命に従うか否かの軍議を行う場面を再現する催し。秀吉の命に従わないことを決して一族は秀吉軍を迎え撃とうとしたが、大軍を前に敗れ、400年間続いた一族は滅亡に至った。 　2023年に引き続きすべての行事を同公園内に集約し、総大将の千葉介広胤役には男性アイドルグループ「A．B．C―Z」の元メンバーで、県内民放番組などでもおなじみの人気タレント河合郁人さん（36）を迎えた。 　絵巻は東山こども園と松川保育園の園児たちの「ちびっこよさこい」でにぎやかに開幕。町内の女性たちによる総祝い千人踊り、景気付けの大勝餅まきに続いて往時の軍議参上行列が再現され、城主や家臣、若武者などに扮（ふん）した一行が園内の総合体育館からイベント広場を経由し芝生広場までのコースを練り歩いた。