箱根駅伝で逆転負け2位、駒澤大が「危機的な状況」に…「今のままじゃ三大駅伝はひとつも勝てない」「監督が異例の苦言」“最強軍団”に一体、何が?
今のままじゃ三大駅伝はひとつも勝てない
田澤廉と三冠を達成した時のチームは、選手の高い意識と不断の努力、激しい部内競争がベースになった。篠原は、そのプロセスやチームの完成度の高さを知るだけに、現状がいかに危機的な状況にあるのか、選手に訴えた。 「今回、藤田さんがチームの現状について厳しいことを言ってくださいましたし、自分もみんなに『今のままじゃ三大駅伝はひとつも勝てない』と言いました。それで、みんな、少しは焦ってくれたと思うんですが、これから下級生を始めどう変われるか、ですね」 篠原は、個人種目に注力していたこともあり、先頭に立ってチームを引っ張ることができない状況に歯がゆさを感じていたが、今回のミーティングを受けて、夏合宿が始まる前までは個々の選手の取り組みを注視していくという。
指揮官が感じた「やらされモード」
藤田監督は、練習の内容は変えず、その目的を明確にして行うようにした。 今までもそうしてきたが、ひとりひとり練習への理解が足りておらず、「言われたからやっている」というのが感じられた。そのため、この練習の意図は「このレースでこのくらいのタイムを狙っていきたいので、そのペースを維持していくため、そのペース感覚を養うための練習である」等々、細かく説明するようにした。 「あとは練習のメリハリが大事だなと思います。ただ、練習を漠然とやるのではなく、やる時はやって、落とす時は落とす。そうしないと怪我が多くなるので、そのさじ加減が大事になるんですが、そこがまだ私の経験が浅く、今回の関東インカレの結果に出てしまった部分があると思います。メリハリをつけられなかったので、故障者が出てしまい、結果にも繋がらなかった。今後は、その反省を活かしてやっていきたいですね」 そうして迎えた日体大長距離記録会、10000mで今年の箱根駅伝の6区を走った帰山侑大(3年)が自己ベストを更新(29分17秒19)したが、藤田監督は「練習はできているけど、最後の調整になった時、ぜんぜん走れなくて。スタートラインに立った時は、自信がない状態だったのですが、28分50秒台は出してほしかったですね」と、渋い表情だった。それでも篠原が5000mで目標の13分25秒には届かなかったが13分33秒13で自己ベストを更新し、関東インカレで15位に終わった金谷も14組トップで13分49秒47の自己ベストをマークした。 篠原は今後に向けて、一筋の希望を口にする。
【関連記事】
- 【写真】「この瞬間からすべてが狂い始めた…」最強・駒澤大に終止符を打った「青学大の逆転劇」一部始終を見る
- 【篠原の箱根】青学大の逆転劇に「自分が4区なら…」駒澤大唯一の区間賞、1区・篠原倖太朗は“歯がゆさ”を口にした…新主将は「もう一度、3冠に挑戦する」
- 【真相】「圭汰が抜かれるなんて…」駒澤大の食堂は静まり返った「こんなこと今までなかった」監督&選手が証言する“最強軍団が青学大に完敗するまで”
- 【青学に怪物が続々入学】「青学大は過去最高のスカウト」高校No.1&No.2も、駿河台大監督の息子までも青学大に…高3の長距離ランナーはどこへ行く?<一覧リスト付>
- 【ドキュメント】往路2位、“最強”駒澤大に起きていた「3つの誤算」監督&選手が明かす「太田さん、強すぎ」「僕自身が誤算」「4区で勝ちに…」