箱根駅伝で逆転負け2位、駒澤大が「危機的な状況」に…「今のままじゃ三大駅伝はひとつも勝てない」「監督が異例の苦言」“最強軍団”に一体、何が?
いつまでも下級生じゃないんだぞ
山川は故障で関東インカレに参戦できなかったが、伊藤についてはレース後、「こういう状況の中で自分が自覚を持って引っ張ると名乗り出るぐらいじゃないと。いつまでも下級生じゃないんだぞ」と苦言を呈したという。また、他の選手は結果に対してどこか他人事で、自分たちがどういう状況にいるのか、理解できていないようだった。 「このままではいけない」 藤田監督は、危機感を覚え、動いた。
駒澤は勝たないといけないチームだ
関東インカレの結果を受けて、異例のミーティングが行なわれた。従来のミーティングは、選手だけで行われていたが、藤田監督が自ら望んで参加したのだ。監督参加のミーティングは緊張感が漂い、重苦しい空気の中で始まった。 「私が伝えたかったのは、『駒澤は勝たないといけないチームだ』ということです。体がキツイとか、連戦だからちょっと体が動かないとか、そういうことは言わなくてもこっちは分かっている。その中でも『俺らは勝たないといけない』という言葉が聞きたいんですよ。でも、最近はそういう気持ちが薄れてきて、勝たないといけないチームだということを忘れているような気がしたんです。ひとりひとりが『俺がやるんだ』という自覚を持って練習や試合に取り組んでいかないと、今のままじゃチームは何も変わらない。個々の自覚を促す意味で厳しい話をしました」
行動が変わらない選手が多かった
藤田監督の話の後、選手だけのミーティングが続いた。 終わった後、篠原に「どうだった」と聞くと、「藤田さんに、厳しい言葉をかけてもらいながらチームの方針を示してもらいましたし、締まったミーティングになったので、タイミング的にも良かったです」と語った。 主将の篠原自身も相当、危機感を募らせている。 「関東インカレが終わっても下級生はまだ上の空というか、危機感を持っていない選手が多かったんです。チーム全体のミーティングでは取り組みや課題について意見が出るんですけど、言っているだけで行動が変わらない選手が多かった。やらないといけないという意識はあるのかもしれないけど、結果が出ていないのはまだ甘いってことだと思うんです。昨年は4年生が強かった分、駅伝を走った人が僕らの代も含めて少ないので、駅伝への取り組み方とか要領が分かっていない選手が多くてピンとこないのかもしれないですけど、あとでやろうと気づいても遅いんですよ。それに昨年は4年生が強くて、そこについていけば大丈夫みたいな感じがあったのが、今もあまり変わっていないんです」
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