シバア、レバノン、7月30日 (AP) ― イスラエルが支配するゴラン高原で、12人の子供が死亡した週末のロケット攻撃を受け、ネタニヤフ首相がレバノンのシーア派武装組織ヒズボラに対する激しい報復を誓う中、イスラエル軍が7月29日、レバノン南部の村を砲撃した。 　主にドルーズ派のゴラン高原の町マジャル・シャムスで27日の夕方、子どもらが遊んでいたサッカー場にレバノンからロケット弾が打ち込まれ、イスラエルはヒズボラを非難した。しかし、異例の動きとして、ヒズボラは攻撃への関与を否定した。 　イスラエルとイランの支援を受けるヒズボラは、10月にガザで戦争が勃発して以降、ほぼ連日国境を越えて銃撃戦を繰り広げている。 　両陣営は、互いに全火力をぶつけ合うようなエスカレートを避けようとしているようだが、応酬は激化し、最新の攻撃は報復と反撃の脅威となり、本格的な戦争に発展しかねないかと危惧されている。 　AP通信は、ヒズボラが必要な場合に備えて精密誘導ミサイルの移動を開始した、という情報を入手した。 　ヒズボラの姿勢は変わっておらず、イスラエルとの全面戦争は望んでいないが、戦争が勃発すれば際限なく戦うだろうと報じられている。 　全面戦争となれば、激しい破壊をもたらす可能性がある。 　イスラエルの推定によれば、ヒズボラはハマスよりはるかに優れた火力を持ち、精密誘導ミサイルを含む15万発のロケット弾とミサイルを保有している。 　前回2006年の戦争では、イスラエルは国境を越えたヒズボラの攻撃への報復として、レバノンに爆撃作戦で甚大な損害を与えた。破壊が余りにも大きかったため、ヒズボラはそれ以降、イスラエルとの戦争を繰り返さないよう、レバノン国民から強い圧力を受けている。   （日本語翻訳・編集　アフロ）