「舟引き祭り」威勢良く 磐梯神社で5年ぶり 東が勝利、今年は「豊作」 福島県磐梯町
米俵を載せた木舟を引き合って作柄を占う県重要無形民俗文化財「舟引き祭り」は20日、福島県磐梯町の磐梯神社で5年ぶりに催された。東が勝てば豊作、西が勝てば米価が上がるとされ、今年は2勝1敗で東に軍配が上がった。 コロナ禍による中止を経て、2019年以来の実施となった。町民ら約60人が参加し、飯舟(いいふね)と呼ばれる木製の舟に米俵3俵を載せ、東西に分かれて3回引き合った。勇壮な掛け声とともに舟を跳ね上げるほど勢いよく綱を引き合う様子に、見物客が声援を送った。この他、県重要無形民俗文化財の巫女(みこ)舞や、祭礼では江戸時代末期以来の奉納となる明神舞が披露された。 舟引き祭りは、会津仏教文化発祥の地とされる慧日寺の祭事として300年以上続いたと伝わる伝統行事で、明治時代に同神社に引き継がれた。