中華店で西洋名画を堪能 藤枝「揚子江美術館」初の特別展 限定新メニューも
藤枝市仮宿の揚子江美術館で23日まで、西洋美術の特別展が開かれている。中華料理が食べられる美術館として経営する内山真太郎館長(47)が初めて企画した。ダビンチやピカソ、フェルメールらの複製画など約150点が並ぶ。 内山さんは、40歳の時に彫刻の森美術館(神奈川県箱根町)でピカソの絵を見て衝撃を受けたという。2021年に中華料理店「揚子江」を営む両親の後を継ぎ、「西洋絵画に気軽に親しめる場を提供したい」との思いで、中華料理と西洋美術を同時に楽しめる空間として店を「揚子江美術館」に改名。美術館の運営が始まって約3年が経過し、「新規の客が増えた」と手応えを感じている。 レプリカを中心に絵画や彫刻を集めた。特別展に合わせ、新メニューの黒酢酢豚も期間限定で販売。内山さんは「中華と西洋美術は一見ミスマッチに思えるが、共通している部分もある」として、名画から感じ取れる力強さや感覚的な美しさなどを踏まえて開発した。 作品は特別展を終えても展示する。内山さんは名画の実物を飾ることを目標に掲げ、「まずは藤枝市民に美術館として認めてもらいたい。西洋美術に興味を持つ人が増えたらうれしい」と話した。
静岡新聞社