NewJeansはなぜ日本でウケるのか? デビュー後即東京ドーム公演を叶えるグループの魅力
“等身大”な雰囲気が共感と支持を集める
また、全世界から注目を集めるガールズグループでありながら、年齢相応の等身大な雰囲気も大衆を惹きつける理由のひとつだろう。NewJeansの総括プロデューサーであるミン・ヒジンが、過去にインタビューで「自然な雰囲気のグループができたらいいな、という望みがありました」、「スキルに重点を置いた定型化された動作を磨かせるより、実際にメンバーたちが音楽を感じながらステージごと楽しめる形を作りたい」(※1)と語っているように、彼女たちはそのビジュアルやパフォーマンス、メンバーたちのキャラクターなど、どれひとつとっても年齢相応の自然体で親しみやすい魅力がある。 K-POPと言えば、一糸乱れぬ群舞や曲のピークで突き抜けるような高音を響かせるなど、スキルフルでカリスマ性に溢れたパフォーマンスをするイメージが強い。しかし、NewJeansは確かな実力が基盤にありつつ、まるで友達と一緒に歌を口ずさみながら踊っているかのような自然体で気張らないムードを感じさせてくれる。そんなところが他とは一線を画し、リスナーやファンにとっても感情移入しやすいポイントともなっているのだろう。
トレンドに左右されない唯一無二のカラーを持っている
NewJeansがデビューする以前、K-POPのガールズグループシーンは“女性が憧れる強い女性像”を彷彿とさせるガールクラッシュがトレンドで、他には清純系やフェミニンな系統のガールズグループがほとんどだった。しかし、彼女たちはそんなトレンドとは異なる、ナチュラルで肩の力が抜けたムードを楽曲やビジュアルで体現。これまでのガールズグループのどの系統にも属さないカラーを打ち出し、新たな時代の潮流を作った。 このようなトレンドに左右されない唯一無二のグループカラーは、彼女たちの最大の魅力でもあり、百花繚乱のK-POPグループの中で、より多くの人々の目に留まりやすく、興味を持たれるきっかけとなる要素だ。 ミン・ヒジンは、「常に市場の流れを見ているので、K-POPシーンの中で次に何をすべきかなど、明確なプランを常に持っています」(※2)、「目標と方向性が明確で、結果物に完成度まで揃えば、トレンドを無視した方がむしろ創意に富むことが多い」(※1)と過去のインタビューでも語っているが、NewJeansの他にはないカラーは、まさにそういった市場分析や明確なプランのもと、あえてトレンドを無視したことで生まれたものなのだろう。 韓国デビューから約2年。いよいよ日本デビューを果たし本格的に日本でも活動もしていくことが予想されるNewJeansだが、今後も彼女たちらしい唯一無二のカラーで日本の音楽シーンに新たな彩りを加えてくれるのだろうと期待が高まるばかりだ。 ※1:https://realsound.jp/2024/02/post-1574758.html ※2:https://realsound.jp/2023/08/post-1396107.html
AMO