ダルビッシュ門下生、マエケンが日米通算200勝へ向かう
“弟子”の一人として、大先輩の記録に尊敬思いを巡らせ、感謝の念を抱いている。パドレスのダルビッシュ有投手(37)が5月19日のブレーブス戦で日米通算200勝(NPB93勝・MLB107勝)を達成。タイガースの前田健太投手(36)も過去を振り返りながら、先輩との交流を振り返った。
「僕はもう中学校から知っているんですけど、ダルさんのことは」
中学時代、前田の所属する忠岡ボーイズとダルビッシュがプレーしていた羽曳野ボーイズは、大阪府内で地理的にも近く練習試合をするなどチーム自体に交流があったという。
「2学年上なので全然(個人的な)接点とかはないですよ。先輩が仲良かったとかはあるんですけど、全く接点はなかった。中学校のときから、から『ダルビッシュ有ってすごいな』みたいな」
個人的な親交が始まったのは、2010年。マエケンは当時、広島カープ入団3年目の22歳でエースへの階段を駆け上がっていた。その中、5月15日、マツダスタジアムでの広島対日本ハムで2人の投げ合いが実現した。結果的にこの試合は、九回に広島が1-0でサヨナラ勝利。前田が9回完封勝利、ダルビッシュは8回無失点とエース対決にふさわしい投手戦だった。
ダルビッシュは打席に立った前田に投じるボールで思いを伝えた。捕手のサインに首を振り、3打席で10球。当時、前田は「意外と球が動くなぁ、と思った」と打席で“異変”を感じていた。その意図は、試合後にダルビッシュがブログで明かしている。
「敵ながらナイスピッチングだと思いました。これからセ・リーグを背負って、他の投手を引っ張っていく存在になってもらいたい。僕に対してどういう意識があったかは、わかりませんが、僕のレベルを知らせるべく、前田君の打席では右打者に投げる球種をほとんど投げました。(カーブは投げられずじまいでしたが)これからもっと練習して、もっとすごい選手になってもらいたい(十分すごいけど)」(※当時のブログより)