女性の半数、男性の15%が痴漢被害を経験 通勤通学の時間帯が最多
東京都が2024年に実施した痴漢被害をめぐる大規模な実態調査で、女性の56.3%、男性の15.2%が、これまでに電車内や駅構内で痴漢の被害に遭った経験があることがわかった。第三者の声かけが痴漢の被害を止めるのに効果的との結果も示され、都の担当者は「周囲の人が見て見ぬふりをしないことが大切」と話す。 【写真】東京都の特設サイト「痴漢撲滅プロジェクト」では、痴漢に遭遇したり、被害を目撃したりした際の対応方法を紹介している=都のサイトより 電車や駅構内での痴漢被害が相次いでいることを受け、都は23年からウェブ上で、痴漢に関する大規模なアンケートを実施。今回は2回目で、都内在住か、都内に通勤、通学する16~69歳の6315人の回答を分析した。 その結果によると、この1年間では女性の18.2%、男性の7.9%が電車や駅構内で痴漢の被害に遭っていた。被害に遭った時間帯では、午前6時~9時の通勤・通学時間帯だけで全体の65.2%を占めた。 電車内で被害に遭った際の状況を尋ねたところ、「スマートフォンの画面を見ていた」が59.5%と最も多く、「音楽を聴いていた」が23.6%と続いた。
朝日新聞社