山陽新幹線全線開業から来年で50年、福岡の「歩み」と「これから」語る…福岡市・天神でシンポジウム
山陽新幹線が来年3月に全線開業から50周年を迎えることを記念したシンポジウムが24日、福岡市・天神のFFGホールで開かれた。JR西日本などが主催。山陽新幹線と福岡の歴史やこれからについて意見が交わされ、約650人(オンライン含む)が耳を傾けた。 【写真】「ドクターイエロー」が博多駅に…予想していた鉄道ファンらスマホで撮影「引退は寂しい」
基調講演では、福岡県などの都市計画審議会の委員経験がある筑波大の谷口守教授が、博多駅周辺の変化などを写真で示しながら50年の歩みを解説。新幹線で都市間がつながるのに合わせて、地下鉄やバスなどで都市内の交通網も整備できたことが「福岡市の発展の基盤になった」と指摘した。
「もっとつながる。福岡の未来が動き出す。」と題したパネルディスカッションには、服部知事や太宰府天満宮の西高辻信宏宮司、俳優・モデルの井桁弘恵さんらが登壇。インバウンドや博多駅、小倉駅周辺のまちづくりなどをテーマに議論した。
服部知事は、県内に宿泊した外国人観光客が今年上半期で337万人にのぼり、コロナ禍前に比べ4割増えたものの、欧米や豪州からの割合が少ない点を挙げ、「関門海峡を渡って来てもらうには山陽新幹線が大きなカギを握っている」とし、西日本に呼び込む「西のゴールデンルート」を商品として示していく必要性を訴えた。