マスク氏のxAI、テネシー州メンフィスに新施設建設を計画
(ブルームバーグ): イーロン・マスク氏の人工知能(AI)スタートアップ、xAIは巨大スーパーコンピューターを収容する新施設を米テネシー州メンフィス市に建設する計画だ。チャットボットなどのAIツールの開発競争で能力向上を目指す。
マスク氏とxAIのチームは3月初旬からメンフィス市当局者と新施設の計画を進めてきた。同市の非営利団体グレーター・メンフィス・チェンバーのテッド・タウンゼント会長はこの新工場建設が決まれば同市への過去最大規模の投資になるだろうと述べた。
同氏によると、総費用や雇用創出規模など新施設に関する詳細の多くはまだ公表されていない。また、同市はこのプロジェクトを誘致するためにxAIへの税制優遇措置などのインセンティブ提供を検討しているが、具体的な内容は未決定だとした。
新拠点の詳細については地元紙デイリー・メンフィアンが先に報じた。マスク氏にこの計画に関するコメントを求めたがすぐに返答はなかった。
マスク氏はオープンAIやアルファベット傘下グーグル、メタ・プラットフォームズなどに後れを取らないよう、ここ1年間、最優先課題としてxAIに取り組んできた。同社のAIチャットボット「Grok」はX(旧ツイッター)で利用可能だ。xAIは先月、60億ドル(約9370億円)を調達した。
マスク氏のxAIが60億ドル調達-オープンAI対抗で研究開発加速へ
メンフィスのヤング市長の広報担当者は同プロジェクトの詳細はまだ検討中だとしてコメントを控えた。
ヤング市長は声明で 「メンフィスはイノベーターの街であり、世界を変えようとする人が故郷のように感じるのは当然と言える」と述べた。
原題:Elon Musk’s xAI Plans to Develop New Supercomputer in Memphis(抜粋)
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Kurt Wagner