〔NY外為〕円、155円台前半(20日)
【ニューヨーク時事】20日のニューヨーク外国為替市場では、ウクライナ情勢の緊迫化を背景とした円買い・ドル売りが一服し、円相場は1ドル=155円台前半に下落した。午後5時現在は155円37~47銭と、前日同時刻(154円64~74銭)比73銭の円安・ドル高。 前日は、ウクライナ軍によるロシア本土への長距離ミサイル攻撃をきっかけに、安全資産への資金シフトが加速。ただ、その後にロシアのラブロフ外相が核戦争回避の姿勢を強調したことでリスク警戒感が和らぎ、海外市場では円の売り戻しが優勢となった。 ニューヨーク市場に入ってからの相場は、155円台前半から後半の狭いレンジで小動き。地政学的な問題に加え、トランプ前大統領の再登板で米金融政策の先行き不透明感も強まっており、持ち高調整の商いが中心だった。 昼ごろに講演を行った米連邦準備制度理事会(FRB)のクック理事、ボウマン理事はともに、インフレ鈍化ペースが停滞しているとの見解を表明。今月に入り、パウエル議長が示した「追加利下げの余地はあるものの、緩和を急ぐ必要はない」との発言に沿った内容で、市場の反応は限られた。 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0539~0549ドル(前日午後5時は1.0591~0601ドル)、対円では同163円74~84銭(同163円85~95銭)と、11銭の円高・ユーロ安。