南小谷駅発着の「あずさ」が春改正で運転区間短縮へ、その理由は? JRに聞く
JR東日本は、2025年3月15日に実施するダイヤ改正において、大糸線に乗り入れる特急「あずさ」の運転区間を短縮します。 【画像】特急「あずさ」の発着がなくなる南小谷駅 2024年現在、「あずさ」5・46号は、新宿~南小谷間での運転となっており、松本~南小谷間で大糸線に乗り入れています。2025年春のダイヤ改正では、この大糸線の乗り入れ区間を短縮し、松本~白馬間に変更。さらに上り列車は46号から38号へと、大糸線直通の対象列車が変更となります。 JR東日本に今回の変更意図を聞くと、上り列車を利用しやすい時間にするためと、臨時特急列車を運転するためという、2つの理由があるのだといいます。 1点目については、大糸線直通の対象列車を46号から38号に変更することで、白馬駅の発車時刻は15時16分から13時41分へと、1時間30分ほど繰り上がります。これにより、沿線の宿泊施設をチェックアウトした後に利用しやすい時間になるのだと、JR東日本の広報担当者は説明しています。 そして2点目は、臨時特急「はくば」が関係してきます。この特急列車は、2024年度夏の臨時列車として初お目見えしたもので、松本~白馬間で設定されています。同年度の夏は1往復、冬は2往復の設定ですが、2025年3月のダイヤ改正以降も、1往復を運転することが発表されています。JR東日本の広報担当者は、この臨時特急を運転させるために、定期特急の運転区間を新宿~白馬間としたと説明しています。 これについて、臨時特急を運転するための車両のやり繰りの関係なのか、ダイヤ上の問題なのか、大糸線内における定期特急と臨時特急の運転区間を統一するための取り組みなのかを質問したのですが、残念ながら回答は得られておりません。ただし、ダイヤ改正後の「はくば」上り列車(松本駅行き)は、改正前の「あずさ」46号に近い時刻での運転となっています。 大糸線では「あずさ」「はくば」のほか、名古屋方面からの特急「しなの」も、臨時で運転されています。しかし、こちらも「はくば」と同様、白馬駅発着の列車で、南小谷駅には乗り入れていません。2025年春のダイヤ改正以降、白馬~南小谷間で通過駅がある列車は、長野~松本~南小谷間の臨時快速「リゾートビューふるさと」と、夜間に1本走る上り快速列車のみとなります。
西中悠基