「裸にして山に埋めようか」 人違いの被害者を暴行・監禁、「命乞い」されても解放しない闇バイトたちの悪行
●身分証を出してお金に困っていたから断れず
11月22日の公判で、二人は起訴事実を認めた。 根本被告人は借金があったことで応募した。闇バイトだと認識しており、当初は「運び」の仕事だと思っていたが、共犯者と合流してから、ターゲットを暴行して監禁することを知ったという。 「Aさんのことを薬の売人だと思っていました。暴行し、監禁することを断れなかったのは、身分証を出していましたし、お金に困っていたから」 報酬はいくらと聞いていたのだろうか。 「5万円と聞いていました。しかし、被害者を監禁していたため、途中から15万円につり上がりました。被害者を引き渡すときに報酬をもらえるという話でしたが、現行犯逮捕されたので、もらっていません」 根本被告人は車の運転をしていたことから、Aさんに対する暴行には直接関わっていない。しかし、Aさんの腕を掴んだことを認めた。 「(被害者が)車から降りられないように、逃げないように腕を押さえました。それにケガをするかもしれないというのもあった。自分で判断しました」
●「逃げたら殺す」と脅されていた
佐藤被告人は、Xで「ホワイト案件」という仕事を見つけて応募した。 「闇バイトの仕事とは思っていませんでした。何をするかも聞かされていませんでした。報酬も聞いていません。ただ、集合したあとの車内で『薬物を売買する人がいるから捕まえてほしい』と指示されました。 移動中に(報酬は)50~60(万円)と言われました。どこまでの仕事をするのかはわからなかったのですが、報酬額が高いので、『危ないことをするんだな』とは思いました」 しかし、佐藤被告人は「案件」を拒否することはなく、結局、Aさんをバールで暴行して、車内に押し込めるという役割を果たすことになる。 「ほかの集まっていた人は『今日はタタキだよ』と言っていました。暴行をすることを知り、頭が真っ白になったので、何も考えられませんでした。 車内の後部にはバールと木刀がありました。指示されたときには、めちゃめちゃ嫌だなと思いました。 しかし、身分証を出していましたし、被害者を見つける前に『逃げたら殺す』と名前の知らない人物から言われていました」