「被爆から23日後、両親は姉を見つけた」しかし、その翌日に息を引き取った…フィルムに写る“おんぶされた男の子”が語り継ぐ家族の物語 きょう広島原爆の日
竹本秀雄さん 「日本の終戦は8月15日。だけど私は決してそう思いません。うちでは、終戦は8月30日だと思っている」 ■「人を好きになって」子どもたちに伝えたいこと 「おんぶされた男の子」と名乗り出てから2年。被爆証言をする機会も増えました。記憶を補うため、5つ離れた次女の姉に、あの日の状況を聞くようになりました。 竹本秀雄さん 「この2年で聞いたことがたくさんあります。姉も泣きながら話してくれます。お互い年寄りだから『会っておこうね』って言っている。それで、姉から聞いた話と結びつけて、自分の物語にしている」 竹本さんは、証言を聞きに来た子どもたちに、いつも伝えることがあります。 竹本秀雄さん 「人を憎むから戦争になるんだと思います。人を好きになって、友だちになれば、友だち同士戦争しませんもんね。だから『ありがとう』『すごいね、いいね』って褒めて『ご苦労様』って労える。それができる子どもになりましょうね」 証言を聞いた高校2年生 「被爆者の方が心を込めて、涙ぐんで話されている姿を見て、原爆が本当にあったということが実感できた」 中学2年生 「体験した人から話を聞けたことが、とても心に響いたので、自分の心に響いたことを一つでも、友だちに伝えていきたい」 広島は6日、79回目の原爆の日を迎えました。記憶の風化が懸念されているなか、竹本さんはこれからも証言を続けていきます。
中国放送