「担任してる子たちがほとんど」“プレミア王者”大津が惜敗、山城監督は涙ぐんで感謝の言葉「良い時間を過ごさせてもらいました」【選手権】
「後半のような戦いが前半の途中からでもできていれば」
[高校選手権・3回戦]流通経済大柏(千葉)2-1 大津(熊本)/1月2日/フクダ電子アリーナ 【動画】強豪同士の激闘! 流通経済大柏vs.大津ダイジェスト 大津は1月2日、高校サッカー選手権3回戦で流通経済大柏と対戦。先手を取られ、キャプテン五嶋夏生の得点で一時は同点に追いついたものの、1-2で敗れた。 大津の山城朋大監督は、「相手の戦い方は理解してましたし、1点目にやられたような形で2点目もやられてしまったので、そこの改善ができなかったところはすごく悔しいですけど、3年生を中心に最後までゴールに向かう姿勢をしっかり見せてくれました」と試合を振り返った。 球際の強度が強く、テクニカルでスピードに溢れるプレーなど、特長が似通ったチーム同士の真向勝負。そのなかでも、「やっぱり“流経”の強度に押されて、セーフティなプレーがちょっと多くなってしまったのが、結果的に相手のフォワードのアクションを増やしてしまった」と悔やんだ。 1点ビハインドの終盤には猛攻を仕掛けたが、「もっと勇気を出して前半からあの攻勢に出たいと思っていました。なかなかコーチングの声が届かず、前半が終わって少し後半に改善できた部分はありましたけど、もっと早くに対応できていれば。後半のような戦いが前半の途中からでもできていれば、そこは本当に悔しい部分です」と言葉を詰まながら話す。 今年は、先のプレミアリーグファイナルを制し同校初の日本一に輝くなど、大津史上でも有数のチームであり、山城監督にとっても特別なチームだったようだ。 「とにかく3年間、担任してる子たちがほとんどですので、本当にすごく良い時間を過ごさせてもらいました。彼ら自身にこの負けが、まだまだ自分たちの甘さから生まれているもので、どちらも守れる失点でもありましたし、そこは言い訳せずにしっかりとやっていきたいです。ただ一方で、エンブレムに星を付けてくれたり、やっぱり今思い返しても、良い時間がいっぱいでした」 続けて、選手たちへの感謝と、これからについて力をこめる。 「本当に勝つと信じて臨んだ試合に負けてすごくショックなのですが、やっぱり3年生に感謝の想いというのが今、一番強いです。 (今回の敗戦が)僕にとっても糧になると思いますし、こういう悔しい試合を他のチームも経験してきてると思うので、今回の経験を学びに変えて、ただ悔しさで終わらせずに、繰り返しますけど、防げる失点でしたし、もっと攻撃しなきゃいけない場面もいっぱいありましたので、そこには僕自身しっかり反省を込めて、また次につなげたいなと思います」 指揮官は目に涙を浮かべて、そう語った。 取材・文●渡邊裕樹(サッカーダイジェスト編集部)
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