漫画「はだしのゲン」を38年も講談で 平和訴え、語り続ける講談師・神田香織さんに「澄和平和活動賞」
さいたま市在住の社会派講談師・神田香織さんに、一般財団法人「澄和(とわ)」から「澄和平和活動賞」が贈られた。漫画「はだしのゲン」を講談として38年間語り続けるなど、平和を訴える活動が評価された。 被団協にノーベル平和賞 埼玉県内の被爆者「体験伝承を」 被爆者の平均年齢85歳 語り手は年々少なく
「澄和」は、よりよい未来構築のため市民目線で地道に取り組んでいる個人・団体を表彰している。 神田さんは、福島県出身。1981年に2代目神田山陽さんに入門し講談の道に。89年に真打。「はだしのゲン」「米軍ジェット機墜落事件・哀しみの母子像」など社会性のあるテーマを題材にした社会派講談のジャンルを切り開いてきた。 神田さんの受賞を記念してさいたま市の民間交流スペース「与野へちま庵」で受賞を祝う会が開かれた。「与野へちま庵」はJR与野駅近くにある住宅の一部を活用して平和活動などに使われている。 祝う会は神田さんの活動を応援している約20人が集まり、一人ずつスピーチし受賞をたたえた。 神田さんは「地道に平和活動を続けている人たちの代表として受賞したと思っており皆さんの受賞でもある。来年は戦後80年、戦争と原爆の現実を訴っていきたい」と抱負を話した。