「公務員vs大企業の正社員」生涯年収が高いのはどっち?役職別の年収も検証
帝国データバンクの「2023年冬季賞与の動向調査」によると、冬のボーナスの1人当たり平均支給額が「前年より増加する」と回答した企業は24.1%(前年比+2.9%)に上昇したとのことです。 【一覧表で見る】国家公務員の生涯年収はいくら?係長・課長補佐などのモデル給与例とは ボーナスの増加は生涯年収の増加にもつながるので、会社員としては喜ばしいことですよね。 一方、景気動向などに左右されず、安定したボーナスを受け取れるのが公務員です。 では、公務員と会社員とでは、どちらの生涯年収が高くなるのでしょうか。 職種や役職、勤務地などによって生涯年収は大きく異なるので、単純に比較することはできませんが、今回は公務員の「モデル給与例」や会社員の「労働統計」などを基に比較していきます。 ※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
【役職別】公務員の生涯年収
内閣官房内閣人事局が公開している「モデル給与例」を参考に、国家公務員の生涯年収を算出してみます。 例えば、35歳で本府省課長補佐、50歳で本府省課長に昇進し、60歳まで働いた場合の生涯年収は、約2億9027万円と推定されます。また、35歳で係長、50歳で地方機関課長に昇進した場合は、約1億8350万円と推定されます。 なお、これらの計算には定期昇給等を加味しておりません。また、実際の生涯年収は職種や役職によって大きく異なるので、あくまでも目安として考えましょう。 ●地方公務員の生涯年収 続いて、東京都の年収モデルを基に、地方公務員の生涯年収を算出してみます。 上の図表は、2023年4月1日現在の年収モデルとなっており、期末手当および勤勉手当も含まれています。 仮に、図表の通りの年齢で部長まで昇進し、60歳まで働くとすれば、生涯年収は約3億3000万円と推定されます。
【企業規模・男女別】会社員の生涯年収
独立行政法人労働政策研究・研修機構の「ユースフル労働統計2022 ー労働統計加工指標集ー」を基に、「フルタイムの正社員を60歳まで続ける場合」の生涯年収を見てみましょう。 ●「転職あり」の場合 転職するケースを加味した場合の生涯年収は以下の通りです。 最も生涯年収が高いのは、男性・女性共に「大学卒・従業員数1000人以上」となっています。あくまでも目安となりますが、企業規模が大きいほど生涯年収も高い傾向にあることがわかります。 ●「転職なし」の場合 60歳まで同じ企業で働き続けるケースも見てみましょう。 転職ありのケースと同様に、「大学卒・従業員数1000人以上」の生涯年収が最も高くなっています。 また、あくまでも概算値ではありますが、「転職なし」のほうが生涯年収はやや高い傾向にあります。