紫金山・アトラス彗星 今週が見頃マジックアワーの共演も 見える日時・方角・天気は
紫金山・アトラス彗星が10月中旬に見頃を迎え、日本各地で観察されています。昨日14日(月:スポーツの日)は、北海道でマジックアワーの共演も撮影出来ました。明日16日(水)頃~20日(日)頃が最も観察しやすい時期に入ります。日没1時間後、西の空で観察チャンス。各地の天気や観察ポイントは?
10月16日~10月20日頃 彗星が最も観察しやすくなる時期
紫金山・アトラス彗星とは、2023年1月に発見された彗星で、「しきんざん」「ツーチンシャン」などと読みます。紫金山・アトラス彗星が10月中旬に見頃を迎え、先週から日本各地で観察されています。 昨日14日は、北海道石狩市で紫金山・アトラス彗星とマジックアワーの共演が楽しめ、スマートフォンで綺麗に撮影できました。 国立天文台によると、アトラス彗星の地球への最接近は10月12日(日本では13日)でしたが、かなり低い位置のため、肉眼で見える地域はかなり限られました。日を追うごとに高度が徐々に上がっていきますが、15日頃までは地上の明かりや「もや」などの影響もあって、市街地での肉眼での観察は厳しいものと思われます。望遠鏡や双眼鏡を使ってトライするとよいでしょう。 16日頃からは観察しやすい高度になります。彗星自体の明るさがやや暗くなるものの、20日頃までは肉眼でぼんやり見えることが期待できそうです。できるだけ空の暗い場所で観察するとよいでしょう。 その後は、さらに高度が上がりますが、彗星はより暗くなってしまうため、空の暗い場所でも肉眼での観察は難しくなるでしょう。 【観察時間帯・方角】 ・観察時間帯:日の入り後1時間前後 ・方角:西 空が暗くなってから彗星が沈むまでの時間が短いため、日の入り後1時間前後を目安に観察するとよいでしょう。見える方角は「西」です。明るく輝く金星を目印に探しましょう。
気になる天気は?
今夜(15日)は、日本海側から雨エリアが広がり、明日16日にかけては広く曇りや雨となるでしょう。ただ、16日夜は、北海道や東北北部、西日本の日本海側の一部で観察出来そうです。 17日は晴れる所が多く、観察によさそうですが、18日は次第に雲が増えるでしょう。19日は九州~北海道にかけて雨で、この雨を境に強い寒気が南下します。北海道は平地でも雪が降り、初雪となる可能性があります。20日~21日は全国的に晴れますが、朝晩は冷え込みが強まるでしょう。天体観察は暖かくしてお楽しみ下さい。
日本気象協会 本社 福冨 里香