ホントに“国道”!? めちゃハードで「走行困難」な道も? “過酷”すぎる「日本三大“酷道”」とは
そもそも「酷道(こくどう)」っていったい何!?
国が管理する全国の主要幹線道路を「国道」といいますが、これをもじった「酷道(こくどう)」と呼ばれる道があります。 いったいどのような道を指すのでしょうか。 【画像】「えっ…!」これが「日本三大酷道」の現状です!(30枚以上)
酷道とは、国道でありながら文字通りの「酷(ひど)い道」として呼ぶ俗称です。 類似語に「険道(けんどう)」があり、こちらは「県道」と「険しい道」をかけた俗語で酷道と同じ意味合いがあります。 酷道の代表的な特徴をいくつか挙げてみましょう。 ●路面状態が悪い・落石 未舗装路、舗装されていても凹凸やうねり、穴が開いている、落石が路面に残ったままといった状態の悪い道路があり、それもかなり長い区間そうなっている箇所も珍しくありません。 道路上を小川が横切る「洗い越し」と呼ばれるところもあります。 ●離合困難 離合とは、すれ違いのことです。酷道には道幅が狭く離合が難しい、ないしはできない区間があります。 多くの場合は待避所が用意されており、その先に離合困難であることを知らせる標識が備えられています。 ●ガードレールがない崖道 離合困難な狭さに加え、片側は山肌が迫り、もう片側は崖で脱輪が絶対許されない道があります。 いずれの特徴も、決して走りやすい道とは言えず、初心者や運転に自信のない方は走行を控えることが推奨されるレベルです。 クルマでの走行はおろか、人の通行もできない区間がある国道もあります。 そんな全国の“酷道”を求めわざわざ訪問するマニアも少なくないといい、そうした道などを紹介する動画サイトまであるほどです。
誰が呼んだか「日本三大酷道」!
このような特徴を持つ国道のなかでも、酷道マニアの間で「日本三大酷道」と呼ばれている路線があります。
●「ヨサク」の愛称で知られる「国道439号」 酷道ファンの間では「ヨサク」と呼ばれる国道439号。 徳島県徳島市から高知県四万十市を結ぶ総延長346.3kmの国道で、四国山間部を横断するようなルートを辿ります。 徳島県内では「大歩危(おおぼけ)」「祖谷(いや)」といった歴史のある観光地や、リアルな「かかし」が沿道に多数出現する集落を走行するなど、酷道区間以外ではドライブを楽しめます。 ただ大部分は離合困難な山道が続いています。 ●世界遺産エリアを走る「国道425号」 通称「シニゴー」と呼ばれる、三重県尾鷲市から和歌山県御坊市を結ぶ総延長186kmの国道425号。 紀伊半島沿岸を通る国道42号をショートカットするようなルートですが、走行時間は42号のほうがかなり速くなります。 山間部は、世界遺産となっている熊野古道のエリアの一部を走行します。 延長は日本三大酷道で最も短いですが、酷道と呼ばれる区間は最も過酷で死亡事故が多発し、運転熟練者でも注意が必要な道となっています。 ●落ちたら「大変なこと」に!? 「国道418号」 国道418号は福井県大野市から長野県飯田市を結ぶ総延長267.2kmの道です。 富山県と岐阜県の県境に位置する温見峠付近は、洗い越しが数カ所現存し、ガードレールのない断崖絶壁の狭い道があり「落ちたら死ぬ」の看板(現在は撤去)で有名になり「キングオブ国道」の俗称で呼ばれるようになりました。 また、岐阜県八百津町から恵那市の区間は、新丸山ダム建設で水没する予定。国道指定されていながらも、現在は廃道となっており、かわりに「丸山バイパス」が建設されています。 福井県側では国道476号、157号などと重複し、岐阜県内では国道41号、363号などと重複、バイパスも随所に開通するなど整備が進み、日本三大酷道では最も走りやすい道になりました。