【立憲民主党代表選2024】枝野幸男氏が描く次期衆院選の戦略とは?選挙ドットコムちゃんねるまとめ
狙うは無党派&自民支持層!2021年の野党共闘の反省とは?
次の衆院選を見据えた「野党共闘」の方向性について、枝野氏はこれまで全国一律ではなく地域単位で体制を組むべきとの考えを示してきました。MC鈴木がこの真意を問うと、枝野氏は「2021年(衆院選)の反省です。我が党の問題として、我が党が何を目指すのかが国民に伝わらなければなかなか支持していただけない」との思いを吐露します。 枝野氏「政党が違うということは、基本的に目指す社会が違うわけですよ。ところが、そこと抱きついているような感じだと、国民からはどっちを向いていくのって話になる。結果的に、我々の主張が伝わりにくくなっていた。個別の選挙の損得以前の問題として、これはまずい」 加えて、候補者調整の難しさもあります。 野党共闘の相手としては同じく野党勢力の政党が候補に挙がりますが、立憲民主党としては例えば大阪では日本維新の会と、京都では日本共産党と選挙で戦ってきました。 枝野氏「そこと連携するとなると、仲間はちょっと立ってられないわけですよ。」 こうした過去の教訓から、党としては全国的に同じ政党と連携するのではなく、地域ごとの野党共闘をバックアップする方向性にすべきと思い至ったといいます。 枝野氏「一定のマネジメントはしますが、党本部としては我々が何を目指すのかということにもっと集中するべき」 ここで、MC鈴木は野党勢力が選挙に勝つための法則として、無党派層から6割、自民党支持層から3割の得票が必要だと言われていることに触れます。枝野氏も小選挙区制度では自民支持層の切り崩しが必要だと同意します。 枝野氏「一番パイが大きいのは無党派層です。裏金問題で自民党に嫌気がさしてる人もものすごい規模でいるわけですよ。そこにターゲットを絞らなくてはなりません。今の野党の枠の中だけでゲームをやる必要は全然ない」
旧民主党政権の反省は経験不足!今、すべきことは?
立憲民主党が政権交代を目指すという中で、短命に終わってしまった民主党政権の反省についても伺いました。 枝野氏「最大の反省は経験不足。政権交代後にどうなるか想像力が足りず、勘違いもあった。それで国民の期待に応えきれなかったことです」 当時の民主党は官僚との連携も暗中模索でした。その結果、半年後には取り込まれているか、あるいは関係が悪化しているかの両極端になってしまったと振り返ります。 さらに、国会では元与党である野党・自民党と対峙する必要もありました。枝野氏は「法律を通すにしても、一気に何かできるわけがないわけです。経験がなかったので、過大な期待を与えるような、無責任な訴えになってしまった。時間をかければ出来たはずなのにという反省があります」と率直な思いを語った上で、「僕らの世代の責任として、経験がある人間が同じことを起こさないようにという思いを強く持ってます」と決意を新たにします。 MC鈴木「今の民主主義の仕組み上、どの政党でも単年度で法案の全てを通すことは無理です。 そこに対してもう少し落ち着いて積み重ねていくような進め方ができればいいということですよね」 一方で、民主党政権下にはリーマンショック・東日本大震災などの未曾有の事態にも見舞われましたが、この経済状況については一言物申したいという枝野氏。 リーマン・ショックがおこったのは自民党の麻生政権のときで、民主党政権はそこから回復するプロセスを担ったと強調します。 枝野氏「その回復の先で自民党に(政権が)戻ったので、そこと比べたら成績は悪いけど、でも一番悪い時から回復させたのは私達なんです!」 さらに、児童手当の所得制限撤廃も当時の民主党政権がすでに提案していたことだと例示し、「反省すべきことは反省しつつ、言うべきことを言ってこなかった」と党として反省に終始するのではなく実績も国民に訴えるべきだったと総括します。 最後に、衆院選の目標は? 枝野氏「政権交代を実現できるよう最大限頑張ります。野党第一党は常に政権を目指す存在でなければ、特に小選挙区制度を前提にした日本の議会政治は成り立たない」 いよいよ始まる立憲民主党代表選。次の日本を背負うリーダーがどう選ばれていくのでしょうか?