米ミシガン大消費者信頼感、11月速報値は73.0 7カ月ぶり高水準
[8日 ロイター] - 米ミシガン大学が8日に発表した11月の消費者信頼感指数(速報値)は73.0と、前月の70.5から上昇し、4月以来7カ月ぶりの高水準となった。共和党支持者の間での見通しが明るくなったことが寄与した。ロイターがまとめたエコノミスト予想(中央値)の71.0も上回った。 消費者期待指数は78.5と6%近く上昇し、2021年7月以来3年以上ぶりの高水準を付けた。 1年先の期待インフレ率は2.6%で、前月の2.7%から小幅に低下し、20年12月以来の低水準となった。一方、5年先の期待インフレ率は3.1%と、前月の3.0%からやや上昇した。パンデミック前の5年間、5年先の期待インフレ率は2.2─2.7%の範囲だった。 今回の調査は、共和党のトランプ前大統領が民主党のハリス副大統領に勝利した米大統領選の前日に実施され、党派的な偏りが顕著に示された。 支持政党別では、将来に対する見通しが最も改善したのは共和党支持者で、期待指数は72.0と17%超上昇し、トランプ氏が前回再選を目指した20年10月以来の高水準となった。全体的な信頼感指数も4月以来の高水準となった。 一方、民主党支持者では上昇幅は2%未満とわずかな改善にとどまった。それでも全体的な信頼感指数は94.9と、7カ月ぶりの高水準を付けた。 無党派層の見通しはより厳しく、全体的な信頼感指数は9%低下の60.1と、4カ月ぶりの低水準となった。 ミシガン大の消費者調査ディレクター、ジョアン・シュー氏は声明で「所得見通しの改善などに支えられ、個人の財務状況に対する期待が6%上昇した」と指摘。短期的なビジネス環境に対する期待が9%急上昇したほか、長期的なビジネス環境に対する期待もここ約4年で最も良好な水準に改善したと述べた。