「無料の日」利用者1.8倍 23年10月のバス・市電 熊本市、2024年も実施へ
熊本市は、2023年10月7日に実施した「バス・電車無料の日」に公共交通を利用した人は15万8345人で、通常時の1・8倍だったとする事業効果をまとめた。市は「公共交通を利用するきっかけづくりに寄与できた」として24年度も継続する。 利用者数は1週間後の14日(8万8246人)と比較した。 市交通企画課によると、当日は市街地周辺の主要交差点14カ所のうち13カ所で車の流入量が減少。中央区では、渋滞の目安となる時速20キロ未満の走行区間が約1割減った。また、中心部にある大型商業施設9カ所のうち半数が来店者・売り上げともに増えた。 市は、運賃負担など「無料の日」の実施経費2400万円に対し、公共交通の利用者増に伴う中心市街地の経済波及効果を1億8300万円と算出。費用対効果は7・6倍に上ると試算した。交通量減では二酸化炭素(CO2)を84トン削減できたと推計した。 「無料の日」は23年度、イベントが重なる10月7日と12月23日に実施。市は24年度の当初予算にも関連予算4千万円を計上した。(上村彩綾)