あす朝発表の大リーグMVP、「11冠」大谷翔平の今世紀最大「ダントツ度」
米大リーグの最優秀選手賞(MVP)が21日(日本時間22日)、発表される。ナ・リーグで受賞が確実視されているのが、ドジャースの大谷翔平だ。今季は、史上初の「50本塁打・50盗塁」を達成。本塁打王と打点王の2冠にも輝いた。大谷の残した記録を詳細に調べると、いかに他を圧倒しているか、ハッキリとわかった。(デジタル編集部) 【写真】まさに「どや顔」…本塁打を放ち、ベンチを指さす大谷
得点や出塁率もトップ
大谷は54本塁打、130打点を記録し、本塁打王と打点王に輝いたが、それ以外にも、リーグトップの成績を残したものは多い。大リーグ公式サイトの「スタッツ」ページに掲載されているだけでも、得点やOPS(出塁率+長打率)、塁打数、本塁打率(1本塁打に要する打数)など9項目でトップに立った。本塁打と打点を合わせると「11冠」ということになる。しかも、多くの項目で2位に大差をつけた。さらに、打率、盗塁、安打数など5項目で2位。まさに、圧倒的な成績だった。(詳細は別表)
これだけの数字を残したことで、MVPの投票(全米野球記者協会所属の30人)に大きな影響を与えるとされる勝利貢献度指数「WAR」が、大差でトップとなった。
WARとは、控えレベルの選手と比べ、どれだけチームの勝利数に貢献できたかを示し、補正を加えることでポジションに関係なく、選手の能力値を比較できるとされる。
複数のデータサイトが独自に算出しているが、主要記録サイト「ベースボール・リファレンス」によると、大谷は指名打者専従のため守備での貢献がないにもかかわらず「9・2」で1位。しかも、2位のチャプマン(ジャイアンツ)に2・1差をつけた。ちなみにチャプマンはゴールドグラブ5度受賞の守備の名手だ。
WARで2位と大差
MVP最終候補の他の2人は内野手で、メッツのリンドーは7・0、ダイヤモンドバックスのマルテは6・8だった。リンドーは、33本塁打、29盗塁で「30-30」にあと一歩に迫った。マルテは大谷に次ぐ長打力を発揮するなど活躍したが、大谷を上回る要素は少なくとも攻撃面では見当たらない。大谷は史上初の「50本塁打・50盗塁」を悠々と達成。走攻守のうち、「守」での貢献はなくても、「攻」「走」で比類のない貢献をしたことで、数値が跳ね上がった。