【MLB】サイ・ヤング賞争い決着か タイガース・スクーバルとブレーブス・セールの両左腕が「大本命」に
2024年のレギュラーシーズンは残り4週間を切ったが、両リーグのサイ・ヤング賞争いはもう決着してしまったのかもしれない。日本時間9月3日、米公式サイト「MLB.com」は最新のサイ・ヤング賞模擬投票の結果を公開。今回の模擬投票には同サイトの31人の有識者が参加し、ア・リーグはタリック・スクーバル(タイガース)が31人中30人、ナ・リーグはクリス・セール(ブレーブス)が31人全員から1位票を獲得してトップとなった。スクーバルとセールの両左腕が「大本命」という状況だが、残り4週間でほかの投手たちは逆転できるだろうか。 タイガースのタリック・スクーバルが両リーグ最多の16勝目を挙げる 同サイトの模擬投票は、現時点の成績だけでなく、シーズンの残り試合で何が起こるかを予想したうえで投票が行われている。投票者は各リーグの1位から5位までを選出し、それを1位票5ポイント、2位票4ポイント、3位票3ポイント、4位票2ポイント、5位票1ポイントで集計。日本人投手では今永昇太(カブス)に票が入ったが、総ポイント数でリーグトップ5に名を連ねることはできなかった。 ア・リーグは勝利(16)、防御率(2.51)、奪三振(201)の主要3部門でメジャー1位の数字を残しているスクーバルが圧倒的な支持を受けてトップとなった。特に防御率はリーグ2位のロネル・ブランコ(アストロズ)に0.52の差をつけるダントツの数字。残り試合でめった打ちを食らうようなことがない限り、初のサイ・ヤング賞は確実だろう。 トップ5の残りは、2位ローガン・ギルバート(マリナーズ)、3位コービン・バーンズ(オリオールズ)、4位タイがエマニュエル・クラセ(ガーディアンズ)とセス・ルーゴ(ロイヤルズ)という顔ぶれ。41セーブ、防御率0.70、WHIP0.67という素晴らしい数字を残しているクラセが1位票を1票獲得し、スクーバルの満票を阻止する形となった。 ナ・リーグは31人全員の1位票がセールに集中。2019年以降、故障や不振で満足なシーズンを過ごせていなかったセールだが、ブレーブス移籍1年目の今季は勝利(15)と防御率(2.58)でリーグ1位、奪三振(197)もトップに4差のリーグ2位と完全復活を遂げている。初のサイ・ヤング賞は当確という状況だ。 トップ5の残りは、2位ザック・ウィーラー(フィリーズ)、3位ハンター・グリーン(レッズ)、4位ディラン・シース(パドレス)、5位ローガン・ウェブ(ジャイアンツ)という顔ぶれ。セールの受賞を阻止する可能性があるとすればウィーラーだろう。勝利(13)と防御率(2.63)はリーグ2位、奪三振(183)はリーグ3位。各部門でセールに次ぐ好成績を残しており、残り試合で逆転を狙うことになる。