新十両の羽出山に母校東洋大の化粧まわし、師匠から箱根駅伝チームにちなんだ激励受ける
大相撲初場所(12日初日、両国国技館)で新十両を迎える羽出山(はつやま、25=玉ノ井)が8日、母校の東洋大白山キャンパスで化粧まわしを贈られた。 【写真】鉄紺を基調としたデザインの化粧まわしを贈られた新十両の羽出山 スクールカラーの鉄紺を基調としたデザインで、金色の刺しゅうで校章があしらわれている。法学部出身の羽出山は「出身大学の化粧まわしを締めて土俵入りすることが1つの目標でもあった。それをかなえられると思うとうれしい」と喜んだ。 母校駅伝チームの奮闘も力に変える。今月2、3日に行われた箱根駅伝では、熾烈(しれつ)な勝負の末に母校は20年連続シードを獲得した。年末年始に体調を崩して寝込んでいた羽出山は、その瞬間をリアルタイムでは見られなかったと明かしたが、師匠の玉ノ井親方(元大関栃東)は「俺は見ていた。すごかったよね。4人でシード権を争って。粘り強かった」と熱弁。そして愛弟子に対し「あの粘り強さを見習い、土俵でも出して欲しい」と要求した。 東京・東村山市出身。昨年11月の新十両昇進会見の際には、故郷の英雄である志村けんさんをモチーフとした化粧まわし作製を熱望した。改めてそのことに話題が及ぶと、「いろいろな方から『楽しみにしている』と声をかけてもらっている。でも十両ではまだつけられない。幕内に上がったときに市長にお願いしてみようと思うので、1場所でも早く幕内に上がりたい」と力を込めた。 大学時代は3年のときに全日本選手権で8強入りし、三段目付け出し資格を獲得した。とはいえ、その3年時はコロナ禍まっただ中。「もっと試合に出たかった」と振り返る。やるせなさを味わった学生時代の思いも胸に母校の化粧まわしをつけ、プロの世界でさらに飛躍する。【奥岡幹浩】